梅雨空と北欧の歌姫と。

  • 2020.07.07 Tuesday
  • 19:27

 

そういえば近々の彼女は何をしているのだろう?と思い出したきっかけがまさかクラーケンの記事だなんて、

 

初見殺しのお名前はSilje Nergaardと書いてセリア・ネルゴールさんとて知る由もない話。

 

今やポップスのみならずノルウェーきっての女性ジャズシンガーとしても名を馳せる彼女の曲なら店でも昔から呆れるほどに流し続けてきたのでお好き具合の説明は省略するものとして、

 

戯れに検索してみたらばこの3月に新譜がリリースされたばかりとあって早速購入。

 

オリジナルのニューアルバムに代表曲の数々をアコースティックバージョンでセルフカバーした実質ベスト盤も付いてくる二枚組はデビュー30周年を記念した特別仕様。

 

お変わりなくさわやかにして流石の透明感。

 

大人かわいいチャーミングな歌声は、それでいて艶もあり、なぜだか不思議と雨の日にこそよく似合う、というのが個人的な見立て。

 

素敵。

 

 

 

 

クラーケンはタコじゃない。

  • 2020.07.02 Thursday
  • 19:00

 

現代よりも現実と空想の境界線が曖昧だった時代。

 

未確認生物に対して、しかしあくまでも科学的、あるいは学問としてのアプローチを試み、活発な議論・研究がなされていたのはおよそ17世紀頃よりの話。

 

その正体はよくわからないなりにも、まだ見ぬ巨大な生物がこの海には存在するらしい。

 

それが同一種であるかも不確かながら、とにかく世界中のあちこちから目撃談だの報告がありまくるんだからいよいよマジでナニカいるにはいるんじゃね?

 

といった論調の最中、1753年にノルウェーの司教エリーク・ポントピダンによって執筆された「ノルウェー動物誌」が出版され、この中で紹介されたとある生物が後の世界を席巻することとなる。

 

そう、

 

「クラーケン(kraken)」である。

 

地元の伝承として解説されたオリジナルとも呼ぶべきクラーケンには、

 

1.海に棲息しているがいったん浮上してくれば島と間違えて上陸してしまうぐらいにとにかく出鱈目なデカさなもんで全貌なんて把握できない。

 

2.その巨大さゆえに巻き込み事故とか起こしがちで船なんか沈めまくりだけれども性格は基本的に穏やか。

 

3.海面に浮上してくる際には角だか触手だかよくわからないがなんだかニョキニョキ生えてくる。

 

4.なんかいい匂いする。

 

5.スミみたいなの吐いたりもする。

 

といった特徴が挙げられていた。

 

各国の学者達は鮮烈なデビューを果たしたニューフェイスの海洋UMAにドッキドキ。

 

その正体を探らんと躍起になり、ある者はヒトデのような生き物だと主張し、またある者はホヤのような生物だと推測した。

 

いやさそれら多種多様な生物が群生的にして個体を成すカヲスな生物だと主張する者も現れ議論は白熱していったが、

 

そんな真摯で熱心な探求者達を他所に悲劇は起きた。

 

すでに発行されていたフランスはビュフォンの「博物誌」を補完する役割も担う形で執筆された、やはりフランスの動物学者ピエール・デニス・ド・モンフォールによる「軟体動物誌」にこのようなイラストが描かれたのは1801年のこと。

 

 

実に魅力的なデザインは今でも模倣されることが多いのでオリジナルを知らずともどこかで見た覚えがある、という人も多いだろうが、これを見た当時の大衆は考えた。

 

「こいつクラーケンなんじゃね?」

 

「クラーケンてこんななんやー」と。

 

正体が不明過ぎて落ち着かないところにデカくて船を沈めてニョキニョキでスミを吐く、といった抽象的で印象的なワードのみを安易に落とし込むには好都合なビジュアルが登場したため、この絵を「クラーケン」であると断定してしまったのだ。

 

だがしかし、この絵は決して「クラーケン」を描いた代物ではない。

 

ピエール・デニス・ド・モンフォールは「クラーケン」なんて書いていない。

 

今一度イラストの下部に注目して頂きたい。

 

「LE POULPE COLOSSA」とある。

 

フランス語で「でけータコ」と書かれている。

 

実はピエールくんはヤベーぐらいの「巨タコフェチ」であり、これは彼の創作による「ボクの考えた最強の巨タコ」の絵なのだ。

 

ピエールくんがどのくらいヤバかったかと言えば、遡って1782年に起きたイギリスの軍艦10隻が絡む失踪事件について「そいつは巨大なタコの仕業だ!そうに違いない!」と主張し過ぎた結果にドン引きされて地位と名誉を奪われてもなお意見を変えず、とうとう飢えと貧困のためお亡くなりになられたほどだった。

 

そんな男が書いた魂の「タコ」を寄ってたかって「クラーケン」だと大衆は決めつけたのだ。

 

マッコウクジラの口から発見された8メートルのタコ足(おそらくはダイオウイカのモノ)に関する1783年の論文に触れて以来魅せられて、憑りつかれた様に巨タコ教に入信し生涯を巨タコに捧げた熱心な巨タコ信者による渾身の巨タコ絵は、

 

しかしてのち、現在に至るも、なんなら「元祖クラーケンのイラスト」として誤認され続けているばかりか、

 

「クラーケン」自体がもうタコであって当たり前の風をして世界に蔓延っている。

 

北欧産のマイナーなれど前代未聞で空前絶後なはずの不思議海洋UMAは、いつしか赤道近くで陽気な海賊と高確率でエンカウントする巨大化しただけの軟体動物といったありきたりな存在となってしまったばかりか、

 

今や海生モンスターの代名詞然として時空を超えギリシャ神話にまで介入する汎用タコ型お手軽クリーチャーに成り下がってしまったのだ。(ハリーハウゼン様は別格ですしデザインが素晴らしいので無罪)

 

いつもそうだ。

 

そうやって大した興味も関心も無い連中によって事実は捻じ曲げられ、オモチャにされた挙句に気が付けば嘘が常識のふりをしてのさばり、逆に真実を語る者を邪険にするのだ。

 

違うか?

 

そうなんだろ?

 

オレがもし、とある酒のラベルにタコの姿で描かれたクラーケンを見つけたとして、

 

「いやー、クラーケンて本当はタコじゃないんスよねー」

 

とか言ったら引くんだろ?

 

「パイレーツ・オブ・カリビアン」観ながら、

 

「いやいやー、イカでもないんだがー」とかツッコミ入れてたら、

 

「うわー面倒くせー」

 

ってなるんだろ?

 

なんやねん!

 

どないやねん!

 

そもそもなんでタコやねん?っちゅー話やで。

 

そら西洋の方々にとっちゃぁタコなんて生物がいかにも悪魔的に見えるそうやけどな、

 

東洋の、とりわけ多くの日本人にとっちゃタコなんざぁ間の抜けた人物を形容するにも使う、どちらか言うたらコミカル属性やねん。

 

んで海産物ですよ。

 

映画なんかでデカいタコが「わー」いうて出てきたところで恐怖するよりも先に、

 

「あー、タコ焼き何人前やろかー?」て考えるんがほぼほぼですわ。

 

んな、所詮は食材ごときに「クラーケン」やことのえらいイカつい名前語られて、まるで海の魔物の代表ですーみたいな面されても、そら通りまへん、通りまへんでぇ、っちゅう話やで。

 

ホンマかなわんわぁしかし。

 

ほんで結局「クラーケン」はどないなカッコしてんねん?やけどな。

 

わからへんねん。

 

せやけどやからこそええねん。

 

なんでもかんでも、それこそ無理くりにでも答えを求めちゃあきまへん。

 

無茶しよるからこんなしょーもない間違いが起きるんやで。

 

姿がわからへんならわからへんで、それがロマンちゅーもんちゃうんかい?

 

ドキドキするやろ?


あれや、

 

「パルプンテ」みたいなもんや。

 

「とてつもなく おそろしいものを よびだしてしまった!」

 

いうてな、


なまじ具体的な説明やら画が無いほうが想像も膨らんでええやろ?

 

な?

 

知らんけど。

 

 

クラーケン ブラック・スパイスド・ラム

  • 2020.07.01 Wednesday
  • 19:52

 

日本版の正規品はアサヒビール様より4/21から取り扱いが始まった新商品のサンプルボトルを頂戴いたしましたありがとうございますですので、こう見えて義理堅い私は律義にもご紹介しておきましょうと、まぁそういう段取りなわけです。

 

「クラーケン ブラック・スパイスド・ラム」

 

 

およそ2年ほど熟成させたトリニダード・トバゴ産のラムに各種ハーブやフレーバーを加えた、もはやリキュールのそれに近い感じの仕上がりを他意も無く伝えるべきを優先させて簡潔に言うならば「キャプテン・モルガン」みたいなアレ。

 

結局バニラが一番強く効いてて甘くておいちいヤツ。

 

メキシコをルーツとし「クエルボ」をはじめとしたテキーラ類の取り扱いに強いアメリカのメーカー「プロキシモ」が2010年よりリリースしている当該商品はクリエイティブでキャッチーでイイ感じのプロモーションも功を奏し(YouTube辺りにもオフィシャルのオサレ動画とかゴロゴロしてます)、すでに海外の若者達に大人気、

 

という情報をネットを介して見知りましたが、まぁ、クラブとか?そっち系の場なら、それこそポスト「キャプテン・モルガン」ってスタンスでウケそうだな、と。

 

それなりにいかにもなBarではなかなか遭遇の機会すら少ないジャンルの酒だからこそ、興味がある方は頂き物ですし試飲程度はプライスレスですからしてお気軽にどうぞ。

 

そう、

 

なにしろ頂き物なのだから、

 

もう、いいだろ?

 

いいじゃないか、

 

オレ。

 

しかし、

 

ぐッ・・・、

 

ネタが、

 

ネタだけに、

 

触れたい、

 

触れずにいられない、

 

が、しかし、

 

せめて、

 

ならばせめて別記事にするんだ・・・。

 

 

(続くような続かないような)

よほどに気に入ったということで。

  • 2020.06.23 Tuesday
  • 18:12

 

先日紹介した「リアンノン」の絵。

 

化粧箱にもまったく同じラベルが貼られておりましたので。

 

 

持って帰って綺麗に剥いで台紙に貼り付けカットして。

 

 

来たよー。

 

 

買たよー。

 

 

いえー。

 

 

ペンダーリン「リアンノン」

  • 2020.06.20 Saturday
  • 19:11

 

今回紹介するボトルはスコッチでもなくアイリッシュでもない、イギリスはウェールズ地方で作られた「シングルモルト・ウェルシュ・ウイスキー」、

 

なのですが、

 

勘の良い方ならこの一文だけでお察しの通り、本来であれば語るべきの多い素性と素質を内包しているものの、

 

しかしそれゆえにか、

 

当記事を書くにあたり改めてお勉強がてら、チラとネットを眺めてみたところ、足の踏み場も無いほどに転がりまくったいい加減かつ無責任な関連「誤」情報を目の当たりにするにつけ、発信よりも訂正と修正が主要任務となれば、まるで他人が好き勝手に散らかしまくりあげた部屋を片付けるかのごとき煩わしさを感じては心底うんざりしてしまったので、

 

むしろ、あえて、ここは、逆に、

 

何も語らないでおきます。

 

だって、

 

そもそもが、

 

今回は、

 

純粋なジャケ買いだし。

 

 

ペンダーリン「リアンノン」

 

 

ラベル。

 

素敵。

 

はぁー。

 

お美しい。

 

古い洋書に見受けられるエッチングで描かれた挿絵的な画風が大好物で、これにオカルトなりファンタジー要素が加わろうもんならゴハン三杯はイケちゃう私はすっかり一目惚れ。

 

月と馬と美女なんて、なかなかにベタな取り合わせですが、いいんだよ、こういうのでいいんだよ。

 

モチーフになっているのはウェールズ地方に伝わる神話や伝承をまとめた書物「マビノギオン」の中でも核となる「マビノギ四枝」と呼ばれる四つの物語の内の第一話「ダヴェドの大公プエス」に登場する、何人も追いつくことができない魔法じみた能力を有するチート馬に乗った不思議属性のミステリアス美女「リアンノン」です。

 

で、

 

なにも語らないとは書きましたが、これだけは言っておかねばなりませぬ。

 

「マビノギ」の「リアンノン」に関しましては元来「RHIANNON」と綴るのですが素人さんに研究家、

 

学者様からWikipediaに至るまで、ありとあらゆるジャンルの方々が日本語読みにしてカタカナに起こした場合には「リアンノン」であると、

 

「MABINOGI」の「RHIANNON」は「リアンノン」なのだと、

 

例外なく斯様に表記・呼称されておられるのですが、

 

もはや「なぜか」とか言うつもりもなく毎度のやつですけれども、

 

このボトルだけが、

 

酒類業界だけが、

 

揃いも揃って「ライアノン」だと、

 

そう統一してくれやがっておりますのでご注意ください。

 

当該ボトルに興味がある方は逆に「ライアノン」で検索すれば捗るはずですのであしからず。

 

それがはたして正しいのかは別として。

 

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