そういうとこやで?広島ぁ、って思った話し。
- 2017.12.19 Tuesday
- 21:48
主に地下鉄を利用することが多いけど、
昔住んでいた時よりも今にしてたまに行く東京のほうが諸々の移動を非常にスムーズかつ快適にこなせるのは、なんと言ってもスマホとICカードのおかげ。
特にICカード(私はPASMO)。
なにあれ?
チャージさえしておけば煩わしい切符の購入は不要だし乗り換え放題だしコンビニや自販機でも手軽に買い物できるし超便利、
って、何を今さら?と他府県にお住まいの方は思うでしょう?
これが広島あるある。
中州に街を形成する広島は、その性質上地下を開発することが難しく、市内中心部の主要交通機関となると路面電車かバスになる。
その両方を取り仕切る地元最大手の私鉄会社「広島電鉄」もまた、全国のそれと歩調を合わせるがごとく独自(正確にはその他地元の交通関連会社も参加しているけど中心はやっぱり広電)のICカード「PASPY」(パスピー)を発行しているのだが、
コイツが超ポンコツであるにも関わらず、広島のICカードと言えばコレ、と幅を利かせていることに全ての原因がある。
まず、そもそもこの「PASPY」には電子マネーカードとしての機能は無い。
役割は一つだけ、チャージ式のIC乗車カードに過ぎないのだ。
と、それだけならば限定空間で勝手によろしくやってろよ、で済む話だが、
それよりなにより最大の問題はカードそのものではなく読み取り機のほうにある。
いいか?よく聞け、そして誰か広電さんに伝えてくれよホームの端で待ってるはずさ。
財布の中に「PASPY」と「PASMO」と、その他カードを詰め込んでいたって東京の改札ならスムーズに通過できる。
できた。
実際にできた。
コンビニで買い物もできた。
自販機でジュースも買えた。
もう一度言う。
東京では何の不都合も無かった。
が、しかし、
同じ中身の財布を手に、
広島に帰って来て広電に乗ろうとした途端、当然のごとくエラー音が鳴り響き読み取ってもらえない。
「他のカードが入っとらんかねぇ?PASPY以外は取り出してぇやぁ」とか言われる。
そう、「PASPY」の読み取り機たるや、頑なに徹底して「PASPY」以外のカードは一切読み取らないし受け付けないし判別できないのだ。
アホか?と。
効率化を念頭に開発されて財布なりパスケースから取り出すことなく使用可能だからこそ意味のあるシステムを根底から否定か?
「Suica」と「PASMO」、のようにダブってNGみたいな話じゃない。
「PASPY」は広島ローカルの、しかも局所的なごく一部の交通機関でしか使えないくせに、だがしかし、その局所に住み、これを利用せざるを得ない人の弱みに付け込んで、全国の交通機関のみならず買い物にも使える便利なカードの類の、その全てを破棄しろというのだ。
「PASPY」だけ持っていろと。
この関所を通過して入広したくば他所の進んだ文明は捨て置けと。
それなんていうNGL自治区だよ?キメラアントでも飼ってんのかよ?
「おう?わりゃぁよそ者かぁ?この街じゃぁPASPY以外のカードを財布に入れとっちゃあ生きていけんけぇのぉ?他のを持っとるんならさっさと抜けぇや、はぁ」
いや、テメーが一番格下で汎用性が無いだろーが?
テメーが遠慮しやがれよ?
と。
ちなみに現在、広電は「ICOCA」にも対応している。
しかしやはり読み取り機がお粗末なためそれ以外のカードを同時にかざしてしまった場合にはきっちりしっかりエラーが表示される安定の不親切クオリティーならば、
財布やパスケースの中を「PASPY」に代わって「ICOCA」が独占し居座ることとなるだけで、他の介入を許さないことには変わりない。
てなわけで、
おかげさまをもちまして広島では、この「PASPY」こそが先駆けて唯一となったため、ICカードをICカード本来の意義を持って使っている人が少ない、というか使えない、から理解もされておらず普及もしていない。
そもそも乗り換えの必要性が希薄ならば概念そのものが欠如している広島の人にとっては限定地域のみ使用可能な定期の代替品と考えると、それはそれで事足りているのかもしれないが、
他所からすると不便極まりない、ガラパゴス化したカタチだけのICカードにあえて縛られてあるべき利便性まで破棄している現状は、なんとも奇特な様子に見て取れるだろう。
来年4月(頃を予定)からはいよいよ「PASMO」を含めた、いわゆる10カードと呼ばれる全国主要ICカードと相互利用が可能になるそうだが、
そうなればあらゆる面でシステム性能の向上にも期待できるのかもしれないなら、
せめて他府県からお越しの方々にも優しい、ストレスフリーな旅を楽しんでいただけるようになるとすると、それだけが幸いか。
そうして気が付けば「わしゃええんよそがぁなもんは」」と、
実は取り残されただけの現実を独自文化とはき違え、ICカードのなんたるかを、他所の、本来の有り様を知らないまま、
「あ?広島にもPASPYがあるけぇ、ICカードいうたらコレのことじゃろ?」と、
広島は都会だと、ともすればウチが一番だと、根拠のない自信に胸を張る人達が多いこの街の、
なにか、これが、象徴のようにも思えて切なくなったのさ、
って話し。
どうしてこうも、毎度・毎回、微妙にズレた独特のマイナスをオリジンとして疑いもせず受け入れてしまうのだろう?
この街は。
いや、
広島に限った話ではないか?
この図を見るに、
我の強さというか、
本末転倒っぷりというか、
はたまたクレイジーっぷり?
全国共通なのかもね。
仕事のために仕事をしてちゃ道に迷っちゃうよ?
目的意識って大事。
ICOCAのみ対応とか頭悪いと思ってましたよ。パスピーの利点は10%の割引に限る。因みに、JRに限ってはPASMO大丈夫ですよね。
今現在でもJRのみならばICOCAはもちろんPASMOもSuicaも利用可能です。
まぁ全ての問題は四月には解決されるそうですが、
何かしらの不具合が発生する、もしくは遅延に1000ペリカ。
てかオレいねーしさ。
なるほどそれはカルマであると。
とはいえ3年も前の記事ならば今頃は広島でも快適キャッシュレス交通システムが実現しているはず。
知らんけど。