正規商品と並行輸入

  • 2012.01.29 Sunday
  • 00:00

 Barで取り扱う酒の内、


特にハイクラス商品のウイスキーやブランデーにありがちなことですが、


同じ銘柄のショット売りでもA店はB店の倍以上の値段で販売していた、


なんて経験は無いでしょうか?


あるいはボトルのデザイン自体が違っていたなんてことも。


値段に関しては立地やサービス、その他付加価値要素も関係することとは言え、


ホストクラブじゃあるまいし、なぜ同一商品でそこまでの差が生まれるのか?


下心やボッタクリなんていう下世話な算段の無い、あくまでもBarであるという前提で考えると、


その要因は「並行物」か「正規品」かの違いである可能性が高いです。



例として「ラフロイグ30年」(銘柄のチョイスに他意は無い、決して無い)で言えば、


「正規品」は定価107100円。


「並行物」は相場36000円前後。


実に約3倍の開きがあるわけです。


これを平均的なBarのショット売りの価格で考えると、一杯あたりの値段は、


(一杯当たりの価格設定は店によってかなり違いがあるので一概には言えないにしても)


「正規品」なら約10000円前後、


「並行物」ならおよそ4000円程度と、


6000円近い開きが出ます。


「正規品」と「並行物」でここまで価格の違いが出るのはその他の外国輸入品などと同様の理由ですが、


酒のそれを具体的に言えば、


「正規品」の場合、日本向け専用の日本語表記の裏ラベル、


場合によっては表のラベルデザインからあるいはボトル自体といった外見そのものが(中身すらというケースも)


専用の日本向け仕様に変えられていたり、


正規代理店による宣伝・広告費用やその他モロモロのコストが全て盛り込まれているのに対し、


「並行物」は現地で造られ販売されている物をそのまま輸入業者が持ってきただけなので、


輸送コストと販売利益分ぐらいしか上乗せされていないから。


「だけではない」のですが流石にヤバイネタになるのでこれ以上は書けな・・・ん?誰だっ!?お前はっ!?



失礼しました。


そんなわけで価格に違いが出るのですが、


はたして「正規」と「並行」、日本のBarが取り扱うべきはどうのといった話になると、


そこにはBarの枠だけに収まりきらない政治的・思想的なあれこれも無視できなくなってしまうので、


そういった問題点については一先ず皆様の判断にお任せするにしても、


とりあえず「並行」を取り扱っておいて「正規」前提の価格で販売している店っていうのは、まぁ無しでしょうか?


無しでしょう。


個人的にはそう思います。


けど多いんですね、これが。


いかにBarが雰囲気優先で金額がどうのを語るのが野暮などと言ったところで、


それを逆手に荒稼ぎってのもいただけないお話し。


それでなくともこれほど適正価格なんてものがあって無いような業界っていうのも他に無いんじゃないかという、


緩くてルーズが当たり前かつ不透明な商売もありませんから。


下手をすると「原価率なにそれ美味しいの?」


「酒の仕入れ値?レギュラー商品は酒屋に任せっきりだから把握してねぇ、売値はメニュー頼り」


ってバーテンダーもいますから。


コストパフォーマンスやバリューは努力と工夫で実現できる、


Barにとって必要かつ立派なサービスの内と私的には考えます。


価値ってのは与えられるものではなく見出すもの。


判断されるのはお客様ですから、


店に都合のいい従順な消費者にならぬよう、知恵をつけて賢い飲み手になって下さい。

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