オールドボトルと特級表示と43度 2/3

  • 2015.06.29 Monday
  • 00:02
具体的に何をもってオールドボトルと定義するのかについては、実は明確な基準は存在しません。

それなりに古ければなんとなく。

ゆるい解釈なら10年も経てばそれは立派にオールドボトルだとする考えもあるようですが、

個人的なことを言えば2000年代に入ってからのリリースなんざぁつい最近のこと、なにがオールドなの?

って感覚ですけども、まぁ、そうなのか、歳とるはずだよ・・・。

そんな中にあって、ちょいとここからは今回のテーマだったりブームだったりするなんやかんやを考慮してジャンルをウイスキーに絞り込ませていただきますが、

ことウイスキーに関しては、

これぞ間違いなくオールドボトルであると誰もが認める、

証にして象徴のような目安が存在します。

それが「特級表示」です。

「当店に今ある特級表示付きジョニー・ウォーカー ブラックラベル」


酒税法に基づき、1953年(昭和二十八年)から1989年(平成元年)の間、

日本国内で流通していたウイスキーには定められた基準に従いその等級(特級・一級・二級・その昔は三級までのヒエラルキーが存在)を表示する義務が課せられていました。

つまりその表示があるボトルは1989年以前に製造・販売されていたというわけで、

なんてことはない、今からすると不当に重い税金を徴収していた名残である表示義務が、

むしろ逆に、オールドボトルの証明書としてありがたがられているのです。

さて、今回の問題は、

その等級に関する説明がウソで染まりかけている件なので、

まずは私が聞いて驚き、検索して二度驚いた、

そこいらに10あれば8はこう説いている間違いの方を先にお見せすると、

「ウイスキーは1953年に制定された古い酒税法により特級、一級、二級と三つに分類されていました。特級は43度以上、一級は40度以上43度未満、二級は39度以下と主に度数により酒税が分けられていました。」

だって。

ばか。

国産ウイスキーの等級分類に関する要項には確かに上記のような度数に基づく区分も表記されていましたが、

それよりも重要なのは酒質に対する取り決めで、

原酒(モルトウイスキー)の混和率を特級で27%以上、一級なら17%以上27%未満、二級であれば10%以上17%未満とする(昭和五十三年・1978年改正時の基準)と定めたモノサシの方。

すなわち度数により分類していたわけではなくて、あくまでも品質で区分した後にそれに応じたアルコール度数に調整して出荷していただけなのよ、って話。

なのも実はどうでもよいのはそれもこれもあくまで国産ウイスキー限定の取り決めだからだし、

なんなら原酒がどうのも関係ないなら度数ウンヌンも一切合切シカトして、

海外産の輸入ウイスキーに対してはその全てが特級って扱いだったでしょうよ?って事実。

海外産の輸入ウイスキーに対してはその全てが特級って扱いだったでしょうよ?って事実。

二回言ったった。

なぜここがずっぽし抜け落ちているのかが不思議でしょうがないのだけれど、

原酒の混和率なんてそんなのカンケーネーからトウモロコシ主体のバーボンだろうと、当時から40度で作られていたモルトにしろブレンデッドにしろあらゆる銘柄が、

全部特級じゃん?

これだって一部には当時の国産メーカーを保護するために輸入ウイスキーに対しては重い税金を、なんて説明している人までいるようですが、

そんなもん、それらしい用語で分かった風にはしているけど、ブレンデッドだけが唯一のウイスキーみたいなお粗末規定で、しかも国産ウイスキーの課税条件がよりウイスキーらしいウイスキーを作るほどに税率が増すような仕組みにしておいて、要はあっちからもこっちからも取れるところからはなるべく取ってやろうってスケベ根性しかない、まるでウイスキー業界の発展を阻止すべく考え出されたような悪法に理屈も理念もあるわけないじゃん?

てか根底な?流れな?本質な?理解してんの?

とか四の五の言っても仕方がないからとりあえずのところを一点突破で論破しとこう、あるじゃん?40度の特級。



ていう。

80年代も後期となれば日本向けブレンデッド・スコッチも40度のものが増えて、カティだのジョニ黒だの有名どころの特級40度だってゴロゴロしてたじゃん?

想像ではあるけどあれだろなぁ、特級表示に関するウンチクなんて本にもほとんど載ってないから、

数字もカラんでていかにもそれらしいこのガセネタをネットで拾って嬉しくなって必死で覚えて「ウハ!明日学校で披露してみんなに自慢しよ!」てなもんなんだろうなぁ。

よくよく考えれば問われる機会も、あえて言う機会もそうはないであろうウンチクを、

なぜにこう、わざわざなのかね?

わざわざ、なんだろうね?

詰め込み教育の弊害か?ゆとり教育の怠慢か?

最低限の基礎知識さえあれば論理的に考えて引っかかることなんか考えられないはずのトラップを片足にガッツリ食い込ませたまま知らなきゃ知らないでいいところを知ろうとするならともかく知ったかぶりして「オールドボトルです(キリッ」とかやってるって思うとちょっと怖いのですけれども?

逆なんだよなぁ。

知識と経験が無きゃ手を出しちゃダメなのがオールドボトルなのよ。

とりあえずオールドボトルに手を出しといて知識と経験はどこかで拾った後付けでなんとかしようとするからボロが出る、っていう。

まぁ、酒税法と特級表示とか、本来ならガッツリ語りたいところですけれども、

こんな「犬?ワンって鳴く生き物だよ?」ぐらいの説明で不本意ながら目的はあくまでも間違いの指摘ならばキリがないからこのぐらいにしておいて、

ところでなんですが、

特級は度数厨によると、その43度って基準に関しては「当時の輸入ウイスキーが43度であったためこれに準じて」って解説は見るのだけれど、

で?

なんで海外ウイスキーは43度なんだ?

なぜこの説明はしない?

ドヤ顔でウンチク語りたいならこれこそひけらかして得意になるべきネタでしょうよ?

まさかあれだけ43度ガー言っておいてココを知らないうえに疑問にさえ思わないとするならばそれこそがむしろ逆に疑問なんだが?

ってことで次にそこ書いて終わります。

コメント
こんばんは
はじめまして
実家整理でジョニクロが数本でてきました。当方お酒は飲まないので価値がよくわかりません。

ジョニクロで、上部ラベルに数字が書いてあるのはどんな意味がありますか?

ウイスキー特級876と書いてあります
  • みゅー
  • 2018/03/08 2:09 AM
>みゅーさん

通関番号です。

難しいところは一切省略して言いますが、要はお上によって振り分けられた管理コードみたいなものです。

複雑にして難解な割に随分とテキトーな数字なのでモノサシとしての役には立ちません。年代や銘柄違いのボトルでも同じ数字が、なんてこともあります。(今検索してみたら現にジョニ赤で876とかもありました)

特級のジョニ黒ですかぁ・・・。

正直「お宝」と呼べるほどのモノではありません。

もちろん年代やコンディションにもよりますが、「あたり前に普通の特級ジョニ黒」だとすると2000円〜3000円がプロの相場。

しかしこのウイスキー狂騒曲の直中ならば5000円以上でも手を出す輩がいて不思議ではなく、実際6000円前後で販売しているショップが多いようなので(明らかに高すぎるものの、たまに飛びつくカモがいるからやめられないリアルな数字なのでしょう)、飲まれないとなるとその辺を参考にワンチャン狙いでオークション出品してみてもよろしいかと。
  • サヰキ
  • 2018/03/08 6:02 AM
深夜のコメントにも関わらず、コメント返信ありがとうございます。

管理番号なのですね、なにか価値に関係あるのか?と必死に調べていてこのサイトに辿り着きました(汗)

フリマサイト出品も価格設定調べるのも一苦労です、目安となる価格アドバイスありがとうございます。助かります

あともうひとつお尋ねしてもよろしいでしょうか?

ナポレオンの空ビンなども捨てないでおけば需要あるのでしょうか?

お暇なときに教えてくださるとうれしいです。

  • みゅー
  • 2018/03/08 7:33 AM
>みゅーさん

元来「ナポレオン」とはブランデーでもコニャックに対して用いられる等級表示のための称号です。

しかし、今やその他各方面で好き勝手に使われていたり、

そもそも、ですが、知らない人からするとずいぶん偉そうな感じがして、実はそうでもないという、全コニャックのヒエラルキーの中にあっても下から数えたほうが早い部類の価値しかないため、最も肝要なのは「何の」ナポレオンなのか?ということになります。

に、しても、

確かに、例えば陶器・磁器、あるいはクリスタル製のデキャンタボトル、はたまた相当な年代物など、中身が無くとも値のつく空ボトルはあるにせよ、

「ビン」と表記されていることも考慮の上、あえて現物を見るまでも無く、私の知識と経験と情熱を懸けて、

「お手元にあるそれはただのゴミです」

と断言するにいささかの躊躇もございません。

  • サヰキ
  • 2018/03/08 6:31 PM
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