やっつけ仕事もやっつけられず

  • 2011.09.05 Monday
  • 00:00
 早くもHPをチェックしていただいてる方がいらっしゃるようで、

それはとてもとてもありがたいことなのですが、

ご覧のとおり絶賛作成中です。

いえ、正直に言います、片手間更新中です。

ひとつ、長い目で、

親分的な意味で、

長い目でよろしくお願い申し上げます。


追記

なお、当ホームページを正確に閲覧するにはウィンドウズのIEでご覧ください。

眺めるだけならどのツールでも可能ですが一部の表現が反映されません。

全キャリア対応なんてスキルも時間もありませんので。

いえ、正直に言います、面倒なのでしません。

ちなみにブログだけは携帯にも対応しています。

プロが無知は罪

  • 2011.09.08 Thursday
  • 00:00

 再開したBar道の初っ端が妙な角度のテーマからスタートしたのには以下のような経緯がある。


先日、とある同業者とフルーツの表面処理についての話になった。

もう少し具体的に話の流れを説明すると、

まず、「サヰキさんはグラスに付いたワックスってどうしてます?」という彼の質問に対して、


私が「サヰキ」でそもそもフルーツをどう下処理しているかを説明したのだが、

話を聞いた彼は、


「そんな面倒なことしなくてもグラスについたワックスってシンナーとかラッカー系スプレーで簡単に落ちるんですよ?」


と語った。


知らないんですか?って感じで。


ちょっと得意気に。


私は愕然とするより他無かった。


そもそもグラスにどうのが問題じゃない、てか、いや待て。


容器に決して口にしないでくださいと書かれているようなもんが漂う液体(カクテルとは呼ばないよ)を飲ませた挙句、


その洗浄にこれまた石油類だ危険等級だと書かれている有機溶剤なんて劇薬を使う君はいったい何屋だ?


目的はなんだ?


聞けばその子が尊敬する先輩バーテンダーが得意気にバーの裏技的なノリでブログに公表していたそうだ。

まぁ、そんなもんだろう、Barの、広島の、現状というものは。


怒りを通り越して呆れると同時にひどく納得もしてしまった。



少し風呂敷を広げるが近頃飲食業界ではちょっと常識的にはありえないほど低いレベルながら、


その被害は実に甚大という事件・事故が増え続けている。


その原因には、人様に口にして頂く物を扱う職業としての、何か根本的で本質的なところが決定的に欠けているのに、


一足飛びにいきなり高尚な精神論で客を騙すような商売が横行しているからのように思えてならない。


少々厳しい言い方をすればそこを見抜けない消費者にもまったく責任が無いとは言えない気がする。

事実、そんな店ほど評判は良かったりするわけだし。

と、偉そうに論じてみたところで残念ながら私に世直しをするほどの力は無い。


そもそも私自身、知らないことのほうが多い、まだまだ道半ばの人間だ。


だがしかし、それでも正しいと思うこと、言いたいことは綴っておこうと思う。


嫌だからだ。


今はそうとしか言えない。



追記


なにか誤解されると怖いので断っておくが私は特別「無添加食品至上主義者」ではないし、


人が手前の都合で便利な食を営みたいなら多少のリスクは覚悟するべきとさえ思っている。


私生活において自分が口にするものなら少々痛んでいようが「もったいない」のほうが優先されるし、


3秒ルールも適応される、どちらかといえば大雑把な部類の人間だろう。


ただ、これが仕事となれば話は別ということ。


そういうことなのだ。

玉石石石石混淆

  • 2011.09.11 Sunday
  • 00:00

「週刊文春」2010年1月14日号にてコラムニスト・堀井憲一郎氏により執筆された記事と、


これを題材により深く調査・探求、さらには各関係者へのインタビューまで敢行し放送された


「NHK・みんなでニホンGO 第9回放送分」によると、


寿司を「貫(カン)」と数えるようになったのは、


1991年5月「正統派やさしいお寿司屋さん76軒大情報」と銘打った雑誌「Hanako」が発売され、


その中で「寿司の正しい数え方は貫である」と提唱されてからだそうだ。



え?貫は昔の貨幣単位でこれに由来してるのでは?とか、


昔の寿司は今より大きくて、これを二つに切って提供するようになったけど元々の重さが昔の一貫銭と同じだから、


実のところ正式には寿司二個で一貫と言うのが正しいのでは?とか、


一巻が一貫に変化してウンヌンとか・・・。


実際、今現在においても関連本に目を通そうが、ネットで検索しようがそういったいかにもな回答しか出てこないが、


そのどれもこれもが、まず「貫」ありきで考え出された後付の空想、または妄想というのが真実である。


悪意はないのだろうが捏造と言ってもいいだろう


早い話が嘘なのだ。


事実、当時の「Hanako」の編集長も冒頭で紹介した番組内にて、


裏付も検証もせぬまま、ある一冊の本を参考に記事を完成させたことを認めていたし、


その資料として使われた、日本で最初に「貫」を提唱した食文化に関する専門書を執筆した某先生も、


やはり同番組にてインタビューに答え、「あれ適当でした」と非を認めている。


某先生曰く、ごく一部の江戸前寿司にて使用されていた「五カンのチャンチキ」なる符丁と、


戦後、これまたごく一部で始まった寿司二個で1セットとする「二丁付け」という提供システムにヒントを得て、


本来寿司二個一貫説を想像・創作したのだそうだ。


ちなみに「五カンのチャンチキ」とは握り寿司五つと二つに切った細巻き一本分を一人前とする、


いわゆる「セット」を表す業界用語で、切った細巻きをチャンチキ(太鼓のバチ)に見立て、


「カン」は語感重視でそれを鳴らした音からきているとする説が有力だが、それも定かではない。


「二丁付け」は単純に作業効率の向上と売上アップ、計算の単純化を目的に始められたことだ。



まるですでに昔から「貫」を使用していたのが当たり前のような世界に変わってしまった現代だが、


その歴史は非常に浅く、そもそもが嘘なのだからやりきれない。


しかも寿司なんて握ったことも無い部外者によって業界の常識が塗り替えられてしまったのだから驚きだ。


なにかもう逆に、先の編集長あたりはアフターで連れ出したホステスさんとザギンでシースーつまみながら、


「なぜ日本人どもは寿司を貫と数えるか知ってるか?オレ様が言わしたからよ!ヒャッハー!!」


とか言っててくれたほうがいっそ清々しく思えてくる。


まぁ、いずれにせよ情報なんてものはおおむねこんなものかもしれない。


触れただけ、眺めただけでは真実は見えてこないどころか、下手をすれば踊らされた挙句に洗脳されかねないわけだ。


探索し、発見し、検証し、考察ののち選択して吸収する、それで初めて情報は知恵になる。


眺めた分だけ偉くなるなら世界は偉人で溢れてしまう。



あぁ、そういえば私はバーテンダーだったのでそれらしい話もしておこう。


Barにまつわるウンヌンについても、時々とんでもない情報を吹き込まれてしまったお客さんてのがいらっしゃったりする。


これでも一応サービスマンなのでそこをつついて恥をかかせてしまうような野暮はしないが、


あまりにもあんまりな情報だったりする時は、「それどこで聞かれたんですか?」などとやんわり聞いてみたりする。


だいたいにして発信源はどっかの店のバーテンダー様だったりするのがオチなのだが・・・。


プロが嘘を言っちゃいかんでしょう。


こちらとて間違いやすいあんなこととか、諸説あるこんなとこってのを重箱の隅をつついたうえにあげ足取ろうとまでは思ってないが、


どんな画素数だよ?とツッコミたくなるようなハッキリクッキリした嘘を言っちゃあ、そりゃあ駄目だ。


困ったことにだいたいこういうスゲーこと言えるお人ってのは他意の無いド天然だったりするから余計にタチが悪かったりする。

あるいは民明書房でも愛読しているのか・・・いや、ともかくだ、


嘘でお金を頂戴するのは泥棒のすることです。


バーテンダーのするこっちゃございません。


私は自らの戒めとして「自分を疑え」という言葉を大切にしているのだが、


情報を疑え、人を疑えってのもなかなか気のいい話ではないので、それを信じてよいものか、まずは自分に問う姿勢ってのは忘れちゃいけない気がします。

3倍自分に酔えるラム

  • 2011.09.12 Monday
  • 00:00

それなりに品揃えの充実したBarの店主をも困惑させる一本のラムがある。


非常にマイナーな酒であり、一流と謳われるバーテンダーをもってしても知らなければ一生知らない、


だとしても一向におかしくない存在ではあるのだが、ごく一部の人間を熱狂させてやまないボトル。


その名は「ラ・マニー・エルヴ・ソー・ボア」



TVアニメ 機動戦士ガンダム 第12話「ジオンの脅威」にてシャア・アズナブルことキャスバル・レム・ダイクンは、


一人Barでグラスを傾けつつTVから流れるギレン・ザビの演説を聞いていた。


ギレン「私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ!! なぜだ!?」


シャア「坊やだからさ」


あまりにも有名なこの台詞が誕生したまさにその時、シャアはいったい何を飲んでいたのか?


私も手元にあった「機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス」のDVDで同シーンを改めて確認してみたが、


ラベルも判別できない、シルエットとしてはボルドーワインのそれを思わせるようなグリーンのボトルから注がれた、


クランベリージュースのごとき鮮やか過ぎるほどに赤い「何か」をオールドファッションドグラスで飲んでいる、


としか言えぬほどに情報量が少ない画だった。(栓をしたまま注いでいるように見えるのは単に作画ミスだろう)



飲みたい・・・シャアと同じ酒が飲んでみたい・・・・。


それは我々にとって長く叶わぬ夢であった。


 


時は移り2001年6月、ガンダム専用誌として誕生した「ガンダムエース」創刊号にて、


アニメ版でも作画ディレクター及びキャラクターデザイナーとして作品に携わってきた安彦良和先生の手による、


原作にアレンジを加えつつもあくまでも原点の漫画化という、まさにファースト世代感涙の作品、


漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGINE 」の連載がスタートする。


そして、ついに、その時はやってきた。


通常単行本版でいう第5巻 ランバ・ラル 前編 97ページ、


新たに書き起こされたあのBarのシーンにて、


シャアの飲んでいたボトルが、その銘柄も鮮明に読み取れるほどに詳細に描かれたのだ。


それこそが「ラ・マニー」である。


 



正確に言えば「ラ・マニー」は数種類のバリエーションがある酒であり、


その内のどのランクのものを飲んでいたかまでは残念ながら判りかねるが、


ボトルの形状からおそらくは「エルヴ・ソー・ボア」であろうという見解が定説化しつつある。


しかしなるほど北米より南下しベネズエラのカラカスにやって来たシャアに、


あえてフランス領マルティニーク島産のラムを飲ませるあたり、


やはりその衣装からも映画「カサブランカ」に対するオマージュなのだろうか?


しかしあのレイバンのティアドロップを思わせるサングラスは松田優作のそれからきているような気もするし、


となるとやはりオーバー・ジ・アイス(アニメ版はオールドファッションにストレート、漫画版では氷二つでロック)という飲み方といい、


あの赤い液体もアメリカンルビーとするなら当初はオールドクロウかあるいは・・・いや、まてよ・・・例の軍団由来でブランデーなら・・・


いかん、つい酒のこととなると職業病的に思考回路がそっちに切り替わりがちな私だが、


このボトルを前にしては一人のバーテンダーではなく一人の男の子に戻ろう。


 


安い酒だ、しかしその味がジオン十字勲章ものであることは保障するよ。


シャアの酒を、君に! 



ボトルには「eleve sous bois」の表記はない。

直訳すると「樽で寝かせた」の意であり、同社のホワイトと区別するための通称が商品名として認知されている。

その名の通り18ヶ月間の樽熟成を経ており、AOC表記もあるアグリコール規格のラムである。

基本的には興味のない人間なのです

  • 2011.09.14 Wednesday
  • 00:00

 今回更新したBar道は写真が多いため、ちょっと携帯では画像が開きませんね。


すみません。


よければPCで眺めてやってください。



ところで、


フェイスブックで私を発見したとの報告を受けましたが、


やってませんから。


その人には申し訳ないですが、まぁ特別変わった名前でもないので同姓同名なんて珍しくはないですよ。


私が現在行っているのは店のホームページのみで、


mixiだツイッターだアメブロだ、その他SNS系にも参加していませんし今後も予定はございませんので、


ご報告まで。

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