無計画に構成も考えないままタイピングしてるとダメですね、どうも。
てなわけで、ようやく当店の「キューバ・リバー」のご紹介。
まずはベース。
一般に「ホワイト・ラムベース」が基本とされていますが、
資料を紐解けば元祖は「バカルディー・ゴールド」、
現行商品の「オロ」に相当する「ゴールド・ラム」が始祖であったという説が有力。
なのですが、ちょっとですね、個人的な想いが反映されるわけです。
そもそもスペイン生まれのキューバ育ちだったバカルディ社は「いろいろ」あって、
現在本社はイギリス領のバミューダにして本拠地はアメリカ領のプエルトリコ。
で、世界五箇所で製品造りに勤しみつつ、日本に輸入されているボトルは原産国スペイン表記という、
ま、その、ややこしい。
てか裏ラベルの但書きでわざわざ「※プエルトリコ産原酒をボトリング」って表記してるあたり、
メーカー様もかなり「いろいろ」意識されてるのでしょうが、ってボカしときますけども、
「キューバ・リバー」のベースなんですから「キューバのラム」とコークで作りたいってことで、
当店では「ハバナクラブ3年」、これは3年間の樽熟成による薄いゴールド色をしているものの、
分類的にはホワイトに区分されることが多いライト・ミディアムなんて最近のパチンコみたいな分かりにくい仕様。
なれど試作・試飲の結果と個人的趣向を踏まえ、こちらをチョイスいたしました。
それにしても「いろいろ」ってのは本当に「いろいろ」あって、ってやつで、
遡れば「ゲバラ」とか「キューバ危機」とか、「ハバナクラブ」との因縁やら何やら、
ちょっとダーティーなお話になってしまうので詳しく知りたい方はご来店下さいませ。
だいたいバカルディさんも「キューバ・リバー」のベースだ元祖だなどと謳われるのを嫌って、
「コカ・コーラ」と共同で「バカルディ・コーク」の普及・宣伝に努めていたぐらいですしね。
え?
最近じゃあ「キューバー・リバー」ならウチが元祖だと宣伝しまくり?
あっそ。
続きましては「コーラ」の方。
と言っても狭い店の小さな冷蔵庫に、そう何種類もの水物を置けるはずもなく、
当店でコーラは元祖コーラ飲料「コカ・コーラ」ノーマルタイプの瓶一択。
前回軽く触れましたが、「コーク」とは「コカ・コーラ」の愛称ですので、
その他ドリンク、「ラム・コーク」だ「コーク・ハイ」だのの作成に関してもあって当然、無くては困る存在なのです。
最近ではカロリーオフ的な商品も多いですが、
これに関しては「Barでそんなコーラ使われたらなんか腹が立つ」と仰られてたお客様の声に非常に共感できたため、
ウチじゃそんなモノ使いませんのであしからず。
そして「ライム」。
古いカクテルブックには必ずライム、絶対ライム、意地でもライムと表記されていると言うか、
ライムが無くちゃ「ラム・コーク」だと断言しているレシピまであるのでやっぱりここは外せません。
これに沿って、先に説明した通り、当店では「リッキー・スタイル」で仕上げます。
たまたまタイムリーなお話しなのですが、最近ライムの品質が悪いのなんの。
主にメキシコ産を使用することになるライムなのですが、
他の柑橘類と比べても「悪い時期」に突入すると極端に「売り物ってレベルじゃねーぞ?!」って品しか入らなくなります。
当店ではフルーツは全て業者発注ではなく直接買い付けしてますから、
モノを見て良いものを選んでますので、
「コレどんだけマドラーで潰してもジュースが出ないぞ?」なんてことはありません、ご安心を。
それにしても、市場→スーパー→フルーツ屋→スーパー→フルーツ屋とまわっても良いものが無いのに、
近所のコンビニで最良の品を発見、なんてことが多いのはなぜだろう?
グラスの中で潰す「リッキー・スタイル」ということで、最も重要な「ポストハーベスト」「ワックス」関連の問題については、
通常より細心の注意をはらっておりますので問題なし。
詳しくは「Bar道」参照。
その他オマケ要素として、
「リッキー・スタイル」のカクテルですからグラスの中でマドラーを使いやすいよう、
通常のロングカクテルに使用するそれよりも小さめのかち割り氷を投入するのはもちろん、
マドラー置きも添えてね、って、
いい加減マドラーをグラスに差しっぱなしで受け皿も無しのご提供はやめましょう。
カクテルピンやその他デコレーションしかり。
食べ物関係でも多いことですが、お客様が「これどうしたらいいの?」と困惑されてるのに、
「お好きにどうぞ?」って、そう言うからには好きにできる土俵を用意してないと、でしょうが?
って思う。
こんなところですか?
で、そもそもなんだっけ?
そうそう、これをしてもまだ、
「キューバ・リバーとラム・コークは等価値なんだ、僕にとってはね」と言うのなら、
カヲル君?君が何を言っているのか分からないよ?カヲル君。
もうあれだ、それもまた自由だよ。
ただし、有り体な言い回しだけど責任無き自由はただの身勝手。
お客様につっこまれた場合、納得してもらえるだけの理由は必要になることも忘れないように。
それ以前に「まぁいっか」で適当な仕事をしないことが肝要だけれども。
「キューバ・リバー」
オーダーするのも自由!しないのも自由!
ライムを潰すのも自由!潰すと見せかけて潰さないのも自由!
きっと本当の悲しみなんて自分ひとりで癒すものさ!
起こしちゃいなよレボリューション!
「ビバ!クバ!リブレ!」