フルーツカップ (ピムスNo1補足)
- 2012.06.01 Friday
- 00:00
先日の記事「ピムスNo1」に出てきた「フルーツカップ」ってなんぞ?
との質問を受けましたので補足しておきませう。
今回、質問者が若手同業者だったのですが、いや感心感心。
そうだぞ、知らない単語をスルーしてたり解らないことを解らないままにしておいちゃダメだぞ?
件の「フルーツカップ」に関しては、
まぁ、カクテルブックだ酒類関連の書籍、
あるいはネットで検索してもせいぜい「紹介」止まりで「解説」までしてくれてる媒体がほぼ皆無の用語なのでカッコつけてる場合じゃないし分からないなら聞けばいいだけ。
当ブログにはくだらないネタから結構アレな酒類関連の情報まで、
割にマニアックなキーワードをちりばめているつもりが質問されることはあまりないので、
こちらとしても不安なのやら寂しいやらで、遠慮なく聞いてくださいませよ?
おじちゃんがいやらしいぐらい丁寧に説明してあげるから、ふへへ、
と、いちびるほど大したことでもないし知らないことのほうが多いのでお手やわらかに。
で、「フルーツカップ」。
英国独自の伝統的飲料で、別名「サマーカップ」、からも分かる通りイギリスの夏の風物詩的飲料。
元々は勝手に作って勝手に楽しめばいいじゃん?ってところからスタートしてるので、
「何かしらの酒を清涼飲料水で割った中にフルーツをぶち込んだ飲み物」だったため、
「オラがオリジナル」がゴロゴロしていたところに、
前にも紹介した「ピムス」をはじめ、各メーカーさんが「サマーカップの素」を販売し認知されだしたあたりから様子が変わりました。
イロイロあるんです
現在では、これ自体を「フルーツカップ」と呼ぶこともあって、それは「カルピス原液を割っても割らなくてもカルピスって呼ぶのと一緒のこと」なのだけれども、そのへんちょっと面倒ながら、ベースはジンかウォッカで、これにフレーバーを着けたモノが多くなり、
そいつをメーカー指定のジュース(レモネードかジンジャーエール多し)で割って、
リンゴ・オレンジ・イチゴ・レモン・ライム・キュウリ・ミント・ルリヂサ(キュウリに似た風味のハーブ)などを入れた飲み物の総称でほぼ固定。
それだけのことなので他国から傍目に見れば「フルーツ入りカクテル」「イギリス版サングリア」で良くない?、と。
ま、深く突っ込まれず、実際そのまんま、
「イギリスの夏にはフルーツ入りカクテルが楽しまれる」としか紹介されないものだから、
いくら調べても「フルーツカップ」を説明した日本語文が見当たらない訳です。
ボトル自体、日本に輸入されれば分類上「リキュール」ですし、リキュールを何かで割る=カクテルじゃん?と。
こういうケースの場合、日本のBarやカクテル関連の専門書の類ってのは意外と役に立ってくれません。
調べるなら英国の文化や風俗を紹介した書籍関連か、
手っ取り早いのはネットで「fruit cup wiki」と入力して検索かければ一発。
酒の、特に洋酒のことを調べるのなら、いつも酒がキーワードの扉を入口にしてちゃダメってこと。