文字通り上から下から投与された鎮痛剤のお陰様で自我さえとろけかけています。
絶賛石化中、誰か万能薬か金の針もってない?オレですサヰキです。
明後日の方向にぶっ飛んだ意識がおかしな角度のまま宇宙と同化して帰って来れなくなってしまわぬようここに留めておくために、
あるいはそれでも、やがて何処かの誰かの役に立つやもしれない体験談として、
現状、今ここまでに我が身に起きた、その一部始終を綴っておくことにしまスコット…かゆい…うま…。
振り返えれば1日土曜日の営業が終了し帰宅して、すでに就寝していたのは明けて2日の日曜日は午前11時頃。
突然、
あまりに突然すぎる衝撃と斬新にして画期的なアバンギャルドにもほどがある激痛が左肩をジャストミート。
「あ!寝込みを襲われた!刺された!」と錯乱気味の妄想も全開に飛び起き、いや起きあがれもしないし私は元より飛べないエンジェルならスタートから大ピンチ。
とにかく焦る。
マジ焦る。
それはなぜって、ほんの三年前にやらかした、いっそ折れてれば良かったのにこれが骨折より何より一番痛いやつだから、と言われた右の鎖骨の脱臼を凌ぐ激痛だったからで、
意味不明にも程があるじゃん?ありえないしあっちゃいけない痛みのやつじゃん?これダメじゃん?絶対ダメなやつじゃん?
もうパニック、なぜ?の嵐、FU-JI-TSUです初めて会ったような不思議顔。
思い当たる節が無いことはまるでステンレス物干し竿のごとくならば恐怖も倍増。
優作よりも的確で素直な「なんじゃこりゃあ!」が頭を支配しながらも、
いったん落ち着けとあらゆる可能性を考慮して、例えばキダムもびっくりのアクロバティックな寝相で暴れているうち寝ながらにして脱臼したとか骨折したとか?
そんなことがあるはずもなく、わずかながらに関節部は動くので折れてもズレてもいない模様。
ならばと次の行動はケータイを使って「肩 突然 激痛」とググってみるあたりは今時ですねと我ながらに呆れつつ、
該当したのは「肩石灰沈着性腱板炎」。
その特徴たるや、まるで恋のように何の前触れもなく突然舞い降りてくる突発性。
偽痛風とも呼ばれる激痛界トップクラスの破壊力。
主に四十代以上の女性が発症するとかいう、いかにも私が逆にね、かかっておかしくなさそうな中途半端な意外性。
素人がにわか診断してもいけないとは思いながら、症状からしてこれしかないな?と。
ともかく原因は不明ながら肩付近の骨やら腱に石灰が溜まってみたり変化してみたり、面倒だからもうなに?つまりは石化してんなら、そりゃただ事じゃないよね?この痛みも仕方がないよね?と無理くり自分を納得させて一先ず負けてはいない(何に?)勝負はこれからだ(何の?)とアピール(誰に?)。
わずかながらの冷静さを取り戻しては、肩関節をやらかしたことのある人にはお馴染み、
いっそ裸族にジョブチェンジしたい葛藤を抑えつつ、死にもの狂いで服を着て、
日曜日でもやってる整形外科を調べていざ直行。
救急車?
ノン・ノン、
もちろん近所に買い物に行くのに贅沢にもタクシーを使っている風な生意気セレブ気取りで余裕を振り撒きながら(たぶんもう元からそういう病)。
到着して早速撮影したレントゲン写真を見せられれば説明されるまでもなく一目瞭然。
「その白いのが石灰ですか?」とフライング気味に早押しボタンを鳴らして解答してみればこれが見事に正解でハワイ旅行をプレゼントわーい、つって。
正確には肩関節ではなく左の肩鎖関節、つまりは鎖骨の大外辺りがそうなっていて、
そもそも原因が解明されていない病気ゆえにこれはあくまで感想と前置きされつつドクターが言うには、
「その三年前の右肩鎖関節の脱臼で飛び出た分に合わせるように今回は左が頑張り過ぎてバグったみたいにも見えるから、君おもしろいね?」だって。
なにそれ?この歳で骨の成長は見込めないからカルシウムを上塗り継ぎ足して左の鎖骨を延長しようとしてたってこと?
いや、だったら正常な左に合わせて右が頑張れよ?腱を発達させてはみ出し気味な鎖骨をたぐり寄せろよ?なにやってんの?オレのバカ。
ともかく鎮痛剤をブチ込んで湿布する以外には対処法もないなら、つまりは痛みさえ無視できれば動かしても良いのですね?仕事してもかまわないのですね?
と質問してみれば「やれるもんならなぁ?」と言わんばかりの不敵な笑みを浮かべるブラック・ジャック。
ですよねぇ?
まぁ痛い。
とにかく痛い。
あらゆる振動と衝撃が響くのはもちろん、何もしてなくたってずっと肩の上でマリオが無限1UPしているような勢いで痛みが継続するこの辛さ。
おまけに寝て痛し、座って痛しで落ち着きようもないならば、気がつきゃ長崎の原爆の像かヒデキならYMCAのCのポーズみたいな、
やっと見つけた奇跡の緩和スポットも端から見るとなんならちょっとおどけてる人みたいなポーズが一番楽だとて、
そんな非日常的な、たとえ健康な状態であっても長くは続けられもしない無理な体勢が、このコンディションでそうそう維持できるはずもなく、
結局はフェイバリット・ポーズが乱れては悲鳴、崩れては悲鳴の繰り返し。
動くに動けず眠るに眠れず、貴女と踊るに踊れない、
痛がる他にすることもない、そんな切ないロンリーナイト。
が、しかし、
最初の痛みを肩にナイフが五本ほど刺さっていたぐらいとするならば、
今は三本程度になったので、
ま、なんとか、
断言して無茶できるほど若くはないのであくまで様子を見てですが、
おそらく明日(火曜日)にはどうやら営業できていそうな気がしますでしょうか?
私が生き長らえたとて店が死んでまうっちゅーねん月末やねん。
無茶は承知の頑張りどころさ。
見せてやる!期間限定で!
かつて誰も成し得なかった唯一無二の技法!
Calcification Shoulder Shaking!(石化する肩の繰り出すシェイキング)
うわぁゾディアークみたいじゃん?
それなんていうラストエクリプス?
ね?
あ、大丈夫です、共感とか理解とか、無理にお付き合いいただかなくても。
わりに元気そうでしょ?