俺、シン・ゴジラを語る

  • 2016.08.03 Wednesday
  • 23:54

 

自他ともに認めるクリーチャー・フェチのこの私が映画「シン・ゴジラ」を見ない理由こそが見当たらない、

 

と言いつつも、

 

封切が週末とあっては流石に自重し、土・日は混雑を避け、明けて月曜日が一日では割引目当ての群衆を予測してこれを回避し、

 

いよいよ昨日・火曜日には実際劇場に足を運ぶも、すでに満席とあって涙を呑み、

 

そしてようやく本日、鑑賞を果たすに成功したこと、誠にうれしく思う暁には、溢れんばかりの感情を止めようとすら想いもしないからして語らせていただきます。

 

結論から言えば、まず面白い。

 

いや、感動しました。

 

実に二回、涙を我慢できませんでした。

 

これはゴジラです。

 

いえ、これがゴジラです。

 

私はゴジラが好きです。

 

しかしそもそも私の言うゴジラとはいったい何なのか?

 

それは私の頭の中にしか存在しえない虚構だったのです。

 

もちろんそのきっかけが物心ついた幼少の頃より触れてきた初代ゴジラから始まる一連の作品群であるからこそ、

 

脳内で補完され美化され神格化された「私のゴジラ」は、いつしかオリジナルともかけ離れた空想の産物となり、

 

近年の、いわゆる「VSシリーズ」はもちろん「ミレニアム・シリーズ」にも納得できず、

 

かといって過去作品を観返しては、そのあまりのチープさに落胆するばかりか、想い出補正との落差に絶望さえ覚え、

 

「平成ガメラ」に逃げつつ、ハリウッドの高品質CGに癒されながらも、

 

「でも、昔のゴジラのほうがスゴイんだ、私のゴジラが一番なんだ」と、ずっと現実から目を背け続けていたのでした。

 

もっと強くて、もっと無慈悲で、もっと荒ぶる、異形の破壊神。

 

幾度となく頭の中で夢想した、絶望と恐怖をばらまく圧倒的存在、怪獣王ゴジラを、今日、私は、あらためて振り返るに、生まれて初めてこの眼球に映すことができたのならば、ただ感謝するより他に一体なにができましょうか?

 

否、やるべきことがあります。

 

観に行きます。

 

私は少なくともあと二回、映画館に足を運びます。

 

これは成功しなければならない映画なのです。

 

映画は興行です。

 

すなわち結果こそが全てであるなら、逆を言えば結果が出せなかった映画、ヒットしなかった映画はどんなに内容がよいものであろうとも駄作となり、以降が続きません。

 

続編、という意味ではありません。

 

「シン・ゴジラ」は怪獣映画なる枠に止まらず、日本においては端から「ダメ」だと烙印を押されがちなSFジャンル、のみならず低迷を続ける邦画界全体の復活の、その芽となり得る可能性を内包していると感じました。

 

もっとこういう映画が観たいから、

 

もっとこういう映画を観たいなら、

 

応援する方法はただ一つ、感謝の気持ちを行動にして足を運び、鑑賞しなければならないのです。

 

諸手を挙げて絶賛しているようにも見えるでしょうが、実のところ私とて「シン・ゴジラ」に一片の不満も無い、というわけではありません。

 

しかしその大半は内容よりもまずは予算なのです。

 

単純にクオリティーの問題。

 

「シン・ゴジラ」の製作費は15億円です。

 

これに対して2014年に公開されたハリウッド版ゴジラの製作費は170億円。

 

もちろん10倍の予算をかければ10倍おもしろくなるというものではないですが、ディテールの底上げが資金力に直結しているのもまた事実であるからこそ、それで私が抱いた不満のほとんどは解消されるでしょうし、

 

なにより素直に観たいのです、もっと、スゴイ、「シン・ゴジラ」のような作品が。

 

う・・・、

 

あぁ・・・、

 

熱がっ!!

 

俺の背ビレでは放熱しきれない熱が体内にぃーーーーー!!

 

テメーが心配しなくともすでにヒットが約束されたも同然の作品に?

 

託つけて盛り上がった感情を発散したいだけなんじゃねぇのか?

 

と聞かれれば否定はしないさー!てか観たいんじゃー!もっとくれー!なんならハリウッドでいいから予算出せやー!託せよー!細部の底上げとR指定もやぶさかでない規制をとっぱらった表現・演出を盛り込んだセルフカバー版かー!海外輸出用に再編集&追加シーンを加えたインターナショナル・バージョンでもええからぁー!フィルムなりー!円盤とか作らせてやりらりらぁーーーっ!!TRUEやれやぁーーー!再びやでぇーーー!

 

なんて夢を見てしまうほどハマりましたからには続きますとも、ええ。

 

俺、シン・ゴジラを薦める

  • 2016.08.04 Thursday
  • 23:57

 

本作の詳細を追いながら各見どころと解説に、乗じて思いの丈のほどを語っていきたいものの、

 

普段ならばネタバレ上等の私をもってしても、さすがに今作ばかりはプレーンでフラットな状態、

 

予備知識なしでの鑑賞をオススメしたいのは、なにしろ「隠し玉」と「変化球」が見事に仕事をしている「シン・ゴジラ」なればこそ、あえて内容には触れないでおきましょう。

 

無論、政治的思想も踏まえて。

 

と言うのも、本作が初代リスペクトで作られている以上、政治と原子力は取り入れざるを得ない題材にしたって、エンターテイメントの中に、それが例え意図的であったにせよ何かしらのメッセージが込められていたとしても、それらを作中に置いてこれないで現実の状況に擦り当て、ある種のプロパガンダのように利用する輩が多いご様子なのはネット上に転がる少なからずの議論を見るに明白ながら、そういうの、私は何よりもキライだから言っとくから「どう思った?」とかそっち方面の事を聞かれてもそんなの知らないからね、いや物語自体はフィクションって建築様式で建てられた家だけど使われている建材がノンフィクションなら勘違いして迷い混んで来る輩も多いのか?はたまた注目作なだけに単なる便乗なのかはどうでもよくて、大衆娯楽映画をテメーの思想活動に利用すんなよテメーの土俵でテメーのフンドシで相撲してろよ?っていう。

 

ただ一つ、

 

昨今、当店のカウンターにおいてもよくある話。

 

未見映画の話題となると、やおらスマホを取り出してレビューサイトを眺める方が少なくないこのご時世ならば、

 

何も私が語らずとも、多少なりの情報が目に耳に飛び込んでくるのは仕方がないとしてもです、

 

製作者の想いのほど(が無いのは論外として)がいくら込められていようとも、作品を世に出すということは良心と、そして悪意にもさらされるを意味するならば、

 

「おもしろかった」も「つまらなかった」も感想ゆえに多様な意見があって然るべきですが、

 

あまりにも見当違いの論点からなる評価をもってして、

 

これを事実と誤解されるを危惧すると同時に、一ファンとしては黙っておけず、

 

批判的意見を批判、凡庸な感想が内からもっとも目立つ文言の一つを駆逐すると共に、

 

これらレビューを覗き見ずとも、すでに存在しているであろうと推測される先入観、

 

これを打ち壊しておいて、

 

後は皆様の判断に委ねることにしたいと存じます。

 

 

 

「ゴジラ観に行ったらエヴァだったwww」

 

 

とにかくウルサイ。

 

「エヴァ」「エヴァ」ウルサイ。

 

多分にして「エヴァ」"も"語れない人達からこそ出てくる意見。

 

アレを観て「エヴァ」しかサルベージできない己の無知を呪うがいい。

 

なにしろ総監督が「エヴァンゲリオン」で有名な庵野秀明氏であり、実際これを利用してのキャンペーンや、作中においてもおそらくは、と前置きせずとも意図的に組み込まれたであろう「エヴァ要素」は、部分的、はたまた具体的に散見することができますが、

 

いずれもファン・サービスの範囲内とすればそれほどでもなく、雰囲気からなるものは、それはもはや「芸風」であり監督の個性だとして、

 

そもそもなにより「エヴァがいない世界で使徒ゴジラと戦う映画」と、したり顔でコメントしておけば斜め上から見透かしてやったと悦に入っているお方が多いようですが、そんな意見が本末転倒もはなはだしいのは、

 

それはなぜなら、使徒こそがまんまウルトラ怪獣であり、そのウルトラ怪獣の始祖がゴジラならば原点回帰なのです。

 

元ネタはどっちだよ?って話し。

 

本作品でテイストとしての似ているを強いて挙げるならば、これは監督も公言しているように昭和版「日本のいちばん長い日」だし、独特の小気味いいカット割りに多用される注釈は「シン・ゴジラ」以前にそれこそが「エヴァ」にも取り入れられていた演出であり、

 

それからもう一つ、今作の軸の部分とその扱い、

 

大まかな流れはもちろん、主要キャラにしたって柘植の思考をして帆場よろしく冒頭から失踪していた博士とか、荒川ポジションは、それは確かに残念過ぎるアレンジだったけど、

 

個人的に強く思ったのは随分と劇場版「パトレイバー1・2」っぽくて、監督・押井、演出・庵野、的だなぁ、とは感じましたが、

 

それもあくまでエッセンスとして取り入れながらオリジナルにまで昇華された完成度をもってすれば、決してパクリや二番煎じの類ではありません。

 

つまり「っぽい」を探せば「エヴァ」よりもむしろ多くの「その他」が取り込まれた作品ならば、

 

「エヴァだ!エヴァだ!」と騒いでいる連中は「エヴァしか知らない」ゆえであり、

 

「どうせエヴァなんでしょ?」「逆にエヴァを知らなくても大丈夫?」なんて杞憂は必要ないのです。

 

本作は現在の邦画の多くが囚われている悪しき慣習の数々、

 

ゴリ押し俳優の起用に無駄演技、日和見的シナリオに無難な編集をかなぐり捨て、

 

下手ともすれば監督よりも地位のある照明や撮影といった古参の技術スタッフに気を遣うあまり委縮するを余儀なくされる制作環境、それ自体をも打破し、

 

「怪獣」を題材としておきながら子供も外人もガン無視して振り落とす覚悟で爆走して作られた、上質のポリティカル・サスペンスなのです。

 

それでいて同時に盛り込まれたオマージュと小ネタの数々、考察点の多さとマニアックなツボを押さえたネタの諸々は、

 

オールドファンはもちろん各分野のガチ勢も小躍りする濃密な仕上がりを、

 

逆にですよ、

 

観ない理由を教えてください。

 

てか観よーよ?

 

観てよ?

 

正直言いますわ、ワテ、ホンマはもっと濃いめのところ誰かと語りたいんや!

 

誰か!お客様の中に「鎌倉再上陸時にキンゴジの「ゴジラ復活す」が流れて涙した方!」誰かいませんかっ!?

 

あんなもん、泣くに決まっとるわ、ドアホウ・・・アリガトウ。

 

このワンシーンに含まれる情報と意味を羅列し感想を添えるだけであと20ページぐらいは書けちゃうけども、

 

いや、だから、そんなマニアックなところを知らなくても分からなくても楽しめる映画ですから。

 

しかしまぁ、キリがないからこの辺で。

 

あぁ、もう次行きたい、もう一回、早くぅ。

 

けど、アレなんだよなぁ、時間がなぁ・・・(伏線)

 

俺、シン・ゴジラを4DXで観る

  • 2016.08.06 Saturday
  • 23:08

 

もう一度観たければさっさと行けよ?てか公開四日目にして満席だった?ってなに?

 

と思われた方はするどい。

 

これにはいくつか事情がございまして、

 

私、これで一応バーテンダーなもので、昼夜逆転とは言わないまでも、日照時間の短い人生を歩んでおりますゆえ、いざ映画など鑑賞しようとなりますと生活リズムに支障をきたす恐れがあり、

 

さしずめこれを一般の方に当てはめますれば、普段は午前六時起きの人が、早朝三時には起床して劇場に寄り、それから出勤するようなものだとするならば、

 

上映時間を考慮の上、より負担を軽減すべく画策しました結果、

 

立地は通勤途中、「アルパーク北館・109シネマズ広島」で行われる開始時間は午後二時十分の回が最適と、

 

立案された作戦に問題がただ一つ。

 

4DX上映なのですな、これが。

 

広島ではまだ珍しく、市内に限定すれば唯一の導入映画館ですからして人気も高く、

 

ゆえに満席だったというわけなのです。

 

そもそも4DXってなに?って方は解説ホームページでもご覧いただくとして、

 

http://109cinemas.net/4dx/

 

映画は静かに落ち着いて。

 

じっくりゆっくり鑑賞に没頭したいを願うなら、

 

IMAXならば興味もありましたが、3Dさえ避けてきた保守的な私といたしましては、かのような「奇抜」はなんとも選択し難い条件なれど、

 

そこはそれ、ゴジラの為ならば致し方なく初体験して参りました。

 

まぁ、話のネタに一回ぐらいはね?

 

というコメント自体がすでにネタバレ臭いですが、

 

「どうなのよ?」って興味のある方の参考になれば幸い、個人的な感想というかレビューをば。

 

 

「前段階」

 

大きな手荷物は事前にロッカーに預けるシステムでした。(返金タイプ)

 

飲食物の持ち込みは基本的にOKなのですが何しろ色々起きます。全て自己責任で。ドジッ子は自粛するのが吉です。

 

離席・再着席の難易度が通常のシートよりも高くなります。離れる時は良しとしても戻って来た際に大縄跳びに入れないで「あわわっ」ってなってる子、みたいな人が実際にいました。いつにも増してトイレはしっかり済ましておきましょう。

 

 

「椅子が動く(大)」 90点

 

座席自体が上下左右、フレキシブルに動くのですが、これが思っていた以上に荒ぶるアクションで、あぜ道をかっ飛ばす軽トラか、ポニーにまたがってロデオをしているぐらいにはぐりんぐりん動きます。

 

最高、スゴクイイ。

 

鑑賞の邪魔になるどころか臨場感ハンパなく、むしろ作品に没頭できます。

 

シンクロ率ヤベー。

 

元からして絶叫マシン好きな私でしたからもっと動いてくれても良かったぐらいでしたが、三半規管がデリケートな人は注意が必要かも?

 

 

「風が吹く」 80点

 

前方から風が吹くだけで、まさかこんなに体感度が変わるとは、素直に驚きです。

 

爆風や衝撃とリンクしたそれはイマイチでしたが、何かしらの乗り物に搭乗しているシーン、とりわけ飛行している場面で「椅子が動く(大)」との合わせ技が発動すると効果は抜群。

 

危うくケイト・ウィンスレットの生霊が舞い降りてきて「飛んでるみたいだわっ!」とか口走るところでした。

 

今度、家でレースかフライト系のゲームをする際には扇風機を置いてみようかな?とか思わせるレベルで感心。

 

 

「椅子が動く(小)」 30点

 

まんまマッサージ・チェアのそれを想像していただければけっこうです。

 

背中に「たたき機能」、足元には「バイブレーション機能」と、内蔵されたギミックが細かく仕事をします。

 

「椅子が動く(大)」とは違ってアクションが小さい上に局所的なため、どうにも取って付けた感が強かったです。

 

と、中でも一点、特に気になったのは、

 

攻撃ヘリ・アパッチがゴジラに対してヘルファイヤー対戦車ミサイルを二発「バシュ!バシュ!」と発射するタイミングに合わせて、背中の「たたき機能」が優しく「トン・トン」とマッサージをしてくれた瞬間には「違うだろうっ!?」と少しイラっとしました。

 

 

「水が出る」 10点

 

ミストがふわー、みたいなものを想像していると大間違い、わりにビシバシ顔面めがけて飛んできます。

 

死んでもスッピンは見せたくないという方はウォータープルーフ全開のばっちりメイクで挑んでどうぞ。

 

今作においてはハンカチで対応可能な範囲でしたが、これ、海洋系映画だとどうなるんだろう?

 

まさにアトラクションといった要素で、「おいおーい♪」と喜べたのも最初だけ。

 

私は鑑賞中メガネをするので邪魔以外のなにものでもなく、この機能のみ手元のスイッチでオン・オフが選択可能なため速攻で切りました。

 

 

「シャボン玉とんだ」 2点

 

本作では倒壊したビルから舞い上がる粉塵にリンクして一回のみ、シャボン玉と言っても小さなものが大量に、

 

それこそホコリのごとく、といった感じで使用されましたが、「わっ!なんか出たっ!」とテンションが上がったのも束の間、

 

すでにシーンが切り替わっても消えずに浮遊するそれは目障りなだけですし、よく見りゃシャボン玉なわけですし「なんでメルヘンやねん?」っていう。

 

 

「スモークが焚かれる」 0点

 

劇場最前列の左右から往年の歌番組よろしく白い煙がもくもくと出ます。

 

時にはその辺りに座っている方、「あれ?観えてんのかな?」と心配になる勢いでしたので座席選びの参考までに。

 

私が座った位置は後方寄りだったので鑑賞の支障にはなりませんでしたが、距離があるとそれはそれで意味も無く、

 

そもそも完成した映像作品の上映にあたりスクリーン外での視覚効果ってどうなんでしょう?

 

 

「フラッシュがベカベカ」 -30点

 

天井の左右に設けられたフラッシュがストロボ撮影のごとく瞬きます。

 

作動時間は短いながらも強い光の影響は大きく、映像が瞬間とはいえ薄くなる、

 

のよりも問題なのは、せっかくスクリーンに没頭していたのに、それよりも明るく照らし出された鮮明すぎる劇場内の観客席が目に飛び込んでくるおかげで一瞬にして現実に引きも出されると同時になんとも白けた雰囲気を感じてしまうその様は、

 

まるで、薄暗い明かりの中、せっかく彼女といいカンジにヨロシクしていたのに慣れないラブホの照明スイッチに当たってしまい、いきなり部屋を最大光量で明るくしてしまって「な、あ、ごめん・・・」みたいな気まずさ。

 

 

「耳元に空気を発射」 -100点

 

座席の頭部付近に二つ、ちょうど両耳の少し外側の位置に噴射口があり、ここから空気が発射され、

 

上手く作用すれば「弾丸が耳元をかすめたゼ!」みたいになります。

 

「ワタシぃ、耳が弱いのぉ」って方はご注意ください。

 

じゃ、ねーよ。

 

うるっせーんだよ。

 

「パシュ」って言う、耳元でハッキリクッキリ、カタカナで、「パシュ」って言いやがる。

 

耳の後ろに控えた小さいオッサン二人が「パシュ」って言いながら息を吹きかけてきやがる。

 

とにかくウルサイ、まぁーウルサイ、全編通してウルサイのだけど、最高に最悪だったのは攻撃ヘリ・コブラが20ミリ機関砲を撃つシーン。

 

進行するゴジラに対してに命がけで「ダダダダダダダッ!!!」

 

にリンクして左右交互に「パシュパシュパシュパシュ」。

 

やたらリズミカルに「パシュパシュパシュパシュ」。

 

オッサン二人が「パシュパシュパシュパシュ」。

 

じゃかましわいっ!

 

なんで鉄板をもブチ抜くガトリング攻撃がオッサンの鼻息に変換されとんねんっ!!

 

 

「いい香りを出す」 -5億点

 

なんの匂いぃーーーーーー!?

 

ねぇこれ一体なんの匂いぃーーーーーー!?

 

ゴジラからずっと謎の甘い匂いがするよぉおおおおーーーーー?!!

 

めっちゃするよーーーーー?!!

 

そんなシーンなくねーーーー?!

 

必要性皆無じゃねぇーーーー?!

 

関連性ゼロじゃねぇーーーー?!

 

てか臭せぇーーーーー!!!

 

搭載されたギミックは全て使用しなければならないって使命感?

 

後でクレームをつけられても困るからって事前の予防策?

 

本当に謎。

 

マジで意味不明。

 

鑑賞中はもちろん、終わっても、家に帰ってもなおしつこくつきまとう正体不明の甘い香りに殺意さえ芽生えました。

 

「ただいまー」

 

「!?アナタどこ行ってたのよ?」

 

「え?映画を観て来たんだよ」

 

「うそ!?女ねっ!浮気してたんでしょ!?」

 

「違うよ!これはゴジラだよ!ゴジラの匂いなんだよ!」

 

とかならないようご注意ください。

 

 

「総評的なもの」

 

大いなる可能性と魅力を感じるも、個人的には「匂い」と「空気発射」が絶対的NG。

 

しかし「椅子が動く(大)」と「風が吹く」についてはむしろ全映画館で標準装備にして欲しいぐらいに感動したのもまた事実。

 

「水」以外も手元のスイッチでのオン・オフを可能にしてもらえればなぁ、と。

 

結局のところ上映作品との相性こそが最大のポイントで、私はもう一度「シン・ゴジラ」を「4DX」で鑑賞しようとは思いませんが、

 

徹頭徹尾大はしゃぎのドタバタ映画ならば再チャレンジもやぶさかではない、

 

のですが、ただし、

 

これが最も重要なポイント、

 

一人は地獄です。

 

上映中のお喋りはタブーにしたって、何か起きては時折目配せをして「やだぁ、今のスゴかったね?」「やーん、水ちょーきたー♪」と意思の疎通・共有をする相手がいなければ、

 

これはもう、ヤンチャな座席に振り回されている哀れな真顔のオッサンでしかないのです。

 

次は絶対に女子と来よう、周囲のお一人様が殺意を抱くほどに楽しんでますオーラを醸し出しながらはしゃいでやろう、と、

 

そう固く誓うのでした。

 

って言ってたら、いつまでも次が観れないので、普通に2Dに行くのでしょう。

 

徹夜して。

 

いや、徹・・・昼?

 

 

 

ありがとうございました。

  • 2016.08.17 Wednesday
  • 05:02

 

今週中は休まず営業しております。

 

私も好きにする。

  • 2016.08.18 Thursday
  • 03:33

 

 

※この記事は、もはや喋り方すら忘れてしまいそうでリアルな私を認識してくれたのなんて今日はコンビニの店員さんぐらいじゃね?なここのところを過ごしている私が抱えた問題の内にあっても最も深刻な案件。あれから気付いた、それから思った、シン・ゴジラの話をちっとも全く誰とも語り合うことができないでいる私のフラストレーションから発露した、シン・ゴジラのネタバレ記事です。未見の方は閲覧を控えていただく以前に何のことやら分からないでしょうが、鑑賞済みの方でも本作に対する印象に大きく影響する可能性があるので自己責任でよろしくどうぞ。

 

 

二回目を観た。

 

気が付いてしまった。

 

嘘だろう?と思った。

 

私の中で「ゴジラ=牧悟郎本人」の説が覆せない。

 

どうしたものか?

 

 

まず、彼の行方はさておき、冒頭シーンから読み解くに、事のきっかけであることは間違いないとして、

 

そもそも博士はどうやってゴジラを東京湾に出現させたんだ?っていう。

 

呼び寄せた?

 

まさか。

 

キタキツネかコックリさんじゃあるまいし、呼べば来るようなタマじゃないだろう。

 

では運んだ?

 

いや、彼は状況の一週間前に成田で目撃されている。

 

飛行機で普通に来日しているのだ。

 

動物性たんぱく質を含んだ手荷物ならばレトルトカレーさえ機内に持ち込めないこのご時世に、

 

「それは?」

 

「ゴジラです。」

 

「通ってよし!」

 

なんてことありえない。

 

いやさ、その前に、

 

ゴジラの第一形態以前、発見されたままのオリジナルの個体を、仮に第0形態として、

 

放射能廃棄物の詰まったドラム缶に残した歯形が引きの写真からも見て取れるほどの大きさを持つ生物でしょ?

 

まさか水槽に入れて飼ってましたなんてことも無いだろうけど、個人が輸送するなんて考えられない。

 

てか、仮にもアメリカの諜報機関で研究していて、何かあっては大統領特使がスッ飛んで来る代物でしょ?

 

例えそれが体組織の一部であったとしても持ち出すなんて、

 

そんなミッション・インポッシブルな芸当がはたして可能なのだろうか?

 

日本の近海にも海洋投棄された放射性廃棄物は存在するので、そこに同一種が生息していたとして、現地調達した?

 

いや、水深何千メートルの海底だよ?

 

クルーザー一隻出張らせてどうこうなる話じゃない。

 

あの船には思わせぶりなヒント以外、科学的な器具やら機器の類は見受けられなかった。

 

なまじこれ、フィクションとはいえ現実を舞台としてリアルをウリにしているがゆえに、

 

設定と状況証拠が揃い過ぎていて、

 

「おじいちゃんが一人で東京湾にゴジラを持って来た」がシレっと流されているけれども、

 

「日本銀行の地下金庫からちょっと三億円ほど盗んで来た」と言われるぐらいに受け入れ難い、不可思議で無茶な、もはやミステリーとなっている。

 

ふーむ。

 

第0形態を、

 

その一部でも、

 

博士一人が日本に。

 

何をどう推理しても答えであろう「なんらかの方法」が思い付かないのだ。

 

分からないよ、庵野監督。

 

庵野監督?

 

!?

 

そうだ。

 

「エヴァ」の考察をどんなに頑張ろうが行き詰まってしまうのは、

 

だって話のベースの根底の根本の土台の柱の根っこの部分、

 

一番最初のスタート地点より以前に「この宇宙には生命の種をバラ撒き星人がいたんだよ」なんて腰が砕けそうなほどチープな設定を隠されていたからなわけで、

 

その、あの、庵野監督のことだから、今回もまたやらかしてくれてんじゃないの?

 

いやいや、それはリアルを追及して作られた本作ではオーバースペックのチート技じゃね?

 

今回、発想とか空想にしたって、現実に則したアイデアならともかく、超アニメ的処置は無いはずですよね?

 

って反則技が、同じくして最初も最初に隠して一つ、使われていても不思議でない、

 

だって庵野さんだから、

 

と、仮定した時、全ての謎を破綻なく解決できる策を思い付いたのだけれども、どうなのよ、これ?

 

ってのがこちら。

 

 

と、ここまで露骨でないにしても、博士自身がゴジラ(の一部)を体内に取り込み、ご自慢の極限活動微生物で制御。

 

来日して解放、いや融合?いやさ変身!

 

ゴジラは牧悟郎本人だったのだー!

 

とすると、なにが凄いって、出現方法どころじゃない、本作最大の謎、これも同時に解けてしまうわけです。

 

「ゴジラが執拗かつ意図的に東京を目指した理由」

 

関係者の供述から「愛妻を放射能関連の事故で亡くし日本政府を恨んでいた」とされる牧吾郎。

 

この放射能関連の事故を原爆とする人もいるようですが、だとすると矛先が日本政府なのは疑問だし、その行動力から推測した年齢を考えても普通に福島の原発事故でしょう。

 

それならあとはそう、わかる人にはわかる説明で一気にやっつけてしまえば、「パト2」の柘植ですな。

 

彼にとっては妻を死に追いやった元凶たる企業と政治が、実存するはもちろん、システムとしても中枢を成している都心。

 

そして最も恩恵にあやかっていた自覚もなく、事が起きては他人事とは言わないまでも、早くも過去の事として日常を過ごしている都民。

 

これらに対して抱いた怒りと不満、

 

一言で言えば復讐と、

 

そしてある意味、非常に独善的ではあるけども(ゆえにヒントとご褒美も用意していた?)無自覚も罪ならば思い知れと言わんばかりに警鐘を鳴らすべく、

 

自分が全てを失った状況を再現する。

 

東京を舞台に原発事故という時間を演出してみせる。

 

これが犯行目的ならば、それこそ「スタンドアローンで制御不能な兵器などナンセンス」とばかりに、

 

自らが歩く事故原発、ゴジラとなって実行した、と。

 

そりゃ「強大な力を手に入れた彼、ゴジラとなった牧悟郎の意識は、都心に向かう、という強い意思のみを残し、あとは全て取り込まれてしまった」的なご都合解釈も必要ではあるけども、

 

これで万事スジは通ったわけだからしてスッキリ、

 

しないのは、

 

犯行の動機はいい、

 

目的と手段も解けた、

 

からこそ、

 

え?

 

なにやらかしてくれてんだよ?おじいちゃん?

 

ってとこ。

 

初見こそ初代を勝手ながらにオーバーラップしていたものだから「先の大戦の英霊の魂」的な、

 

なにかこう、こちらの畏怖の念と奥底にある罪悪感を呼び起こす圧倒的な存在、

 

それこそ「うへぇ、神様がお怒りなのじゃぁ」と、

 

加害者ではあるけど同時に被害者でもあるゴジラは、それだけで悲しくも切ない荒ぶる魂「達」を宿した罪の権化として罰を執行する者、

 

なんて解釈を自動的にしていたから、起きた被害の大きさと贖罪?

 

この天秤がつり合っていたものの、

 

いや、確かに牧さんも被害者ですけどね、

 

どんな思惑や思想、なんなら正義があったにせよ、所詮は一個人の単独犯行となれば、

 

規模がデカ過ぎるけど通り魔事件?

 

どんだけの被害を、どんだけの犠牲者を、

 

「ついカッとなってゴジラになった」

 

では納得できない私。

 

物語の中の人、外の人、両者に好意的になって、

 

あれが一人の人間の仕業であったからこその悲しみですよ、悲劇なのです、

 

と解釈、

 

はできないなぁ。

 

やっぱり。

 

つーかさ、だからさ、「人智を越えたあの恐ろしい怪物の正体は実は人間だったのだー!」なんて手垢まみれの今さら設定を、ことさらゴジラで・・・。

 

ふーむ。

 

それでも説得力を加味する方法や、むしろ情報量を増すことによっていよいよ真相を煙に巻くことが、

 

例えばパタースンさんの立ち位置をちょいとイジれば可能だったなら、

 

伊藤和典にでも相談しとけば良かったのに。

 

ふーむ。

 

てなわけで思い付いといてなんだけど却下しよう。

 

いや、言うて「シン・ゴジラ」は傑作だし、

 

チープなものにはしたくないから、

 

違うね、本当のところは、きっと。

 

なにしろね、四の五の言ってはみたけれど、「東京に行ったのは全くの偶然」とか、「もっと未知なる不思議パワーの仕業」とか、「だってゴジラですから」なんて真相が明かされた日には、全くもっての無駄話なわけですし。

 

って、それじゃあ底抜けにチープな話になってまうやん?っていう。

 

じゃあこの考察のほうがまだマシか?

 

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