答えはいつも闇の中
- 2017.04.02 Sunday
- 21:20
レシピなどというものは、本に書かれたそれはあくまでも基本であり参考にしてきっかけに過ぎず、
そこから常識と許容範囲の中でアレンジをし、変化を加え、そうこうして自分のものとするまでが大変なわけで、
それなりの時間と労力をかけ構築していく作業は、決して楽な工程ではありません。
しかし、せっかく確立した己のレシピをいとも容易く台無しにしてくれる所業の内、
最も有り体なのが、吟味の末にこれは、と見定め愛用していた素材そのものが、
メーカーの欠品、あるいは終売といった事情により入手困難となるケースです。
数ある銘柄に手を伸ばし、試行錯誤の末に取捨選択をかいくぐって生き残った逸品と、
これに合わせた微調整は、もはやオリジナルに等しいバランスをして成り立っていたのならばなおさらに、
代替品など考えられない完成度を自負して出来上がったそれの、それではさっそく代替品を見つけろ、と。
特にこれが仕上がりの根幹を成す主軸の部分の欠損となると事は深刻で、
かつてを言えば、ライ・ウイスキーならばベリー・オールド・セントニックのサマー・ライ。
ラムだとハバナ・クラブのアネホ・ブランコ。
彼らのように「ベース」「キー」「メイン」と呼ぶべき柱を失った、あの時の怒りと悲しみ、焦りと不安。
そして再び繰り返されるのであろう苦悩と葛藤の日々を想起して、
しかし立ち止まるわけにもいかないならば、私はこの度の喪失を補完すべく取り寄せた候補たちを前に、
ただ、
今は、
一つところを心配するのが精一杯なのでした。
やだぁ、
肥えちゃうぅ。
当店にてカクテルを差し置き、口にした者が涙するというマジでワケがわからない、イヤ、泣くってなんだよ?せっかくならどうせならオレ、グラスで感動させたいのですけれども?という意味不明にもほどがある事件をリアルに二度も引き起こしてしまったナポリタンに使用していたソフト麺。
数あるソフト麺の中にあって、惚れこみ愛用していたそれ、
株式会社宮本産業のソフトスパゲティが、
とうとう私の住むこの土地にあっては入手困難となってしまいました。
正直を申し上げておきます。
今ナポリタンをご注文いただきましても、それは妥協の代物しかご提供できません。
一日も早く「これ」という域にたどり着けるよう精進いたしますので、その旨ご了承くださいませ。
はたしてそうまでこだわる必要があるのか?
つーかなんだよ?ソフト麺の吟味ってなんなんだよ?
そもそもナポリタンってなんだよ?
ウチBarだぜ?
オレの仕事よ?なぁ?おい?
想うところはありますけれども頑張るぞ、と。
しかして近頃あまりにもそれにしても、
Barのブログらしからぬ内容ばかりの体たらくに、流石の私も罪悪感にも似た後ろめたさを感じるようになってきましたゆえ、
脈絡もなく唐突に、次回からは少し「それっぽい」感じのことでも書きたいと願うこの気持ちは、
はたして叶うのでしょうか?
テメーしだいですよねそうですね。