クラフト・ジン
- 2017.10.10 Tuesday
- 02:18
最近よく聞かれていたのですが説明するのも面倒なのでどうしようかと思っていたら派手に自爆されましたのでちょっちネタにしてハイこちら。
サントリー・クラフト・ジン「六」
大手メーカー様謹製のクラフト・ジンです。
大手メーカー?
そう。
察しの良い方ならば一目瞭然。
つまりジンに用いられる「クラフト」なる言葉、それそのものには最初から定義など無かったものの、
内包されていて然りの「職人」だの「手づくり」だの「こだわり」といった意味すらもはや存在しない、
「地」では語感が悪いし「プレミアム」は今更だから、
代わって新しく持て囃されている「バズワード」に過ぎない、と、
無知な消費者を釣り上げるに適当な釣り針でしかない、と、
まさか自らが証明してませんか?これ、っていう。
全部が全部とは言いませんが、すでに逆に「コラーゲン」か「マイナスイオン」並みに警戒すべき滲み出た怪しさの表れとして、
それでも分類上本来あるべき「クラフト」、つまりは家内手工業的に小規模生産されるからこそ実現可能な独自性、
それはもちろん意味と意義と誇りを宿したボトルであると、あくまでも概念的に、結果として、カテゴライズされるものならともかくも、
自らがそう主張するモノ、平たく言えばそうラベルに書かれているモノに対し、
私は違和感と嫌悪感を感じずにはいられないならば決して手を出すことはないでしょうから上記のボトルも当店では購入しておりませんのであしからず。
いや、たとえコレ以前からある「クラフト・ジン」の数々も、多くは「ジン」としてはやらかしちゃってるけど「クラフト」と言っとけば不出来なところを勝手に個性に転換してくれるじゃん?誤魔化せるじゃん?売れるじゃん?って程度のモノが多い、
てか、そもそもだ、そもそも「ジン」で勝負してないよな?コンセプトからすると「ジン」じゃなくてもいい酒を、「ジン」って保険に甘えて頼って利用してるだけなんじゃね?
同クラフト系の中にあってもビールほど味にうるさくなかろうし、ウイスキーほど手がかからない。
その上とりあえず「クラフト」と名乗っときゃ「ジン」らしからぬ高値で取引される今ならば一儲けに好都合、が本音じゃないの?というのは個人の感想。
原料がどうのだのボタニカルがウンヌンはどうでもいい。
聞きたいのはただ一つ。
職人がこだわってナンボは前提の話しであるはずの酒類の中にあって、
あえてそうまで言う、
そのボトルの中にはあんのかよ?
誠意が。
言うたところでブームは続くのでしょう。
その先にあるものを想像する力もなければ責任も感じない、
いや、ともすれば承知の上で商売に利用せんとするような、
酒に貴賎なしだのと耳触りのいい言葉を用いては、さも理解者の風をして腹黒を隠すのが上手なシタリ顔のバーテンダーの手を介し。
なんでもいいのかよ?
じゃぁどうでもいいや。