エクスプラス デフォリアル 「ヘドラ(1971)」通常版

  • 2019.06.04 Tuesday
  • 05:48

 

こんばんは、サヰキだと思います。

 

賢明な読者様ならご承知のところでしょうが私はクリーチャー好きです。

 

ということは当然フィギュアの類も大好物であり、過去にはそのコレクションのいくつかを当ブログでもご紹介したことがありましたが、

 

私はもう、二度とフィギュアを購入しない、手を出さないと固く誓って早数年。

 

理由は主に二つ。

 

まず、これは私以外であっても多くの愛好家が直面する問題でしょうが、とにかくキリがない。

 

絶え間なく市場に送り出される新商品。

 

集めても集めても満たされることのない収集癖。

 

加速するコンプリート欲。

 

圧迫される生活費。

 

果てしなく終わりなく当て所ない旅路に正直なところ疲れてしまったのです。

 

そして第二に、それでいて私は集めたフィギュアを持て余してしまうという事実。

 

フィギュアは好きなくせをして生活の中にこれを取り入れるのは望むところではないのです。

 

スタイリッシュな空間でスマートライフをエンジョイしたいアーバン志向でクールな私は部屋でもどこでも目に見える場所にオモチャと言わず無駄なモノを置く、並べる、飾るなどといった習慣も無ければ趣向性に欠くどころかそれはむしろ忌むべき所業。

 

したがって購入したフィギュアはひたすらにクローゼットを圧迫するだけの存在となるならば、いつか何かの役に立つかもしれないからと取り置いていながら結局は使わず終いのデパートの紙袋がごときぞんざいな扱いといった始末。

 

そういえばかつて、衝動的な欲求に負けて手に入れたまでは良いものの、やはり持て余してしまったフィギュア達を知り合いのBarに一つ、また一つと持ち込むうち、次第にレンタルルームよろしく私的なフィギュア鑑賞部屋のようにしてしまうという、つまりは他人に押し付け、解決策と呼ぶにもおこがましい逃避行動を選択してしまい、ところがやがて店の主がそれに感化され自らフィギュアを収集するに至り、気が付けばフィギュアBarかよ?いやフィギュアBarってなんだよ?みたいな事態になってしまった事の発端はやはりオマエにあるのだと責められれば申し開きもございませんので反省してますごめんなさい。

 

といった経緯を振り返るに、

 

今一度、宣言いたします。

 

私はもう二度とフィギュアを購入しない、

 

手を出さない、

 

と、

 

固く誓っていた昨日までの自分にさようなら。

 

買っちゃった。

 

えへ。

 

 

エクスプラス デフォリアル 「ヘドラ(1971)」通常版

 

 

まず、これだけは先に言っておきたい。

 

はい、かわいい。

 

なにかにつけては異端だのカルトだのトラウマだの問題作などと紹介されがちだが、今の時代にあらためて、しかも大人が鑑賞するとなると、実はそうでもない以前に色々としんどいからあまりオススメはできない「ゴジラ対ヘドラ」は1971年に公開された東宝のゴジラシリーズとしては11番目となる作品。

 

だがしかし、だからこそ確かに、


迂闊にも幼少期にこれを鑑賞してしまった者の中にはエロ・グロ・サイケデリックといったちょっぴりナナメに足を踏み外した趣向、カウンターカルチャー的な癖に目覚めるトリガーとなり、その後の在り方にも大きな影響を受けてしまった人間は少なからず存在するわけで、

 

作中に登場した忍者怪獣あらため公害怪獣「ヘドラ」たるやその象徴でもあることから、その他一般的な怪獣のファンと比べても彼らはコアでマニアックと称されることが多く、有名・無名を問わずしてつまりはヘドラ好きなんざぁとかく面倒くさい連中が多いのであまりいじらないでおくのがお互いのため。

 

その「ヘドラ」を今やフィギュアを作らせたら何かとうるさい大きなお友達でも納得せざるを得ない圧倒的クオリティーで顧客満足度No1なメーカー「エクスプラス」が「デフォリアル」のゴジラシリーズからは初のゴジラ以外の敵モンスターとしてリリース。(販売元はプレックス)

 

「デフォリアル」とは頭身こそデフォルメ化なるはつまりある意味簡略化しておきながらオリジナルのそれを凌駕する勢いでリアルさ、すなわち精密かつ膨大な情報量を盛り込むという、ともすれば相反する真逆のテーマとアプローチを職人の高度な技術によって奇跡的に融合させた暁には素敵とロマンが凝縮された夢のような魅惑の造形シリーズなのだ。

 

予約してから発売が結局延びに延びて約一ヶ月ほどヤキモキさせられたが、同社の商品を購入するにあたっての予約と言えば、ウェブ上のみで展開されるECサイト「少年リック」のみで扱われる限定版は作中のシーンを再現可能な負傷した瞼パーツが付属する特別仕様とはいえ、そうなると魅力的なかわいいお目々を台無しにはできないので今回はあえて通常版とした。

 

それでは現物を見てみよう。

 

 

はい、かわいい。

 

まずはこれでもかと言わんばかりに盛り込まれたリアル志向の精密技巧には惜しみなく注がれたであろう手間と労力により実現した造形美に拍手。

 

この不気味さと邪悪さと心強さよ。

 

元より不定形と設定され作中においても様々な姿を見せた「ヘドラ」ゆえに、この頭身であっても違和感がないどころか私的にはこのバランスこそが理想形とも思える。

 

全体的にマットな塗装の中でイッちゃってる感満載な目玉だけは光沢のあるクリアーな仕上げがなされているが、

 

繊細かつ緻密な塗装が堪能できるのはむしろ後ろ姿のほうかもしれないのがこちら、

 

 

も、

 

はい、かわいい背中の特徴的なサイケデリック模様の再現度も完璧。

 

全体的にシックなコーデの中で映える原色の差し色がメリハリ効果でわがままボディをマーベラス。

 

続きましては頭頂部からのショットもやっぱり、

 

 

はい、かわいい。

 

公開時には二つの脳味噌を有し怒るとそれがはみ出してくるなどといった実現されなくて本当に良かったすっとんきょーな設定の名残でもある頭部のひび割れも忠実に再現。

 

ご覧いただいた通り全方位に隙がない。

 

マチュピチュに積まれた石造遺跡並みに隙がない、この高密度クオリティーをして、なんとその大きさは全高140ミリメートルと日本の住宅事情にもマッチしたコンパクト設計ならばこれはもう一家に一体でしょでしょ奥さん。

 

 

それでもあえての強いてを言うならば、側面から見た時の分割線と、眼のふちのおそらくはフリーハンドによるペインティング部分の仕上がりが、ならばもちろん個体差もあるのだろうけど全く気にならないかというとウソにはなるけれども、もはやそれはいちゃもんレベルの高望みですねそうですねすみませんでした。

 

いや、素晴らしい。

 

そしてやっぱりかわいい。

 

ありがとう、いいフィギュアです。

 

 

 

※ご購入をお考えの方へ※

 

早速オークションサイトやウェブ上のショップではわけのわからない高値で取引されていますが「相場をわかっていない奴らをカモってやろう」という、このジャンルの商品ではよくある話です手を出してはいけません。

通常版であっても限定生産であるため定価で購入可能な期間はそう長くはないでしょうが今ならまだ正規ルートで販売しています。

お求めはゴジラのオフィシャル通販サイト「ゴジラ・ストア」からか、せめて定価を確認の上で優良店様からどうぞ。

次回からは「基本は予約」と胸に刻んで。

 

https://godzilla.store/shop/g/gGSG0530094/

 

梅雨空に想う。

  • 2019.06.09 Sunday
  • 23:45

 

別れた人に会った 別れた渋谷で会った

 

別れた時と同じ 雨の夜だった

 

傘もささずに原宿

 

 

思い出語って赤坂

 

 

恋人同士にかえって グラスかたむけた

 

やっぱり忘れられない 変わらぬやさしい言葉で

 

私を包んでしまう だめよ弱いから

 

別れても(別れても)好きな人(好きな人)

 

 

歩きたいのよ高輪 

 

 

灯りがゆれてるタワー

 

 

おもいがけない一夜の 恋のいたずらね

 

ちょっぴり寂しい乃木坂

 

 

いつもの一ツ木通り

 

 

ここでさよならするわ 雨の夜だから

 

やっぱり忘れられない 変わらぬやさしい言葉で

 

私を包んでしまう だめよ弱いから

 

別れても(別れても)好きな人(好きな人)

 

別れても(別れても)好きな人(好きな人)

 

 

天候:雨

 

総移動距離:15.7km(広島だと二号線経由で流川→廿日市間に相当)

 

所要時間:206分(全て徒歩の場合の移動時間のみ)

 

関係:元恋人

 

心境:まんざらでもない

 

結果:おあずけ

 

解散時の状態:ズブ濡れ(推定)

 

 

ないわぁ。

 

いや、

 

ないわぁ。

 

TOT現象

  • 2019.06.14 Friday
  • 22:16

 

いわゆる「ここまで出てるのにぃ」ってやつ。

 

思い出せるはずなのに思い出せそうで思い出せないアレ。

 

以前、私は「あれ?アノマノカリスのレシピが出てこない?」というTOT現象に襲われたことがある。

 

出てこないはずだ。

 

「アノマノカリス」は古生代カンブリア紀の海に棲息していた捕食性動物の名前である。

 

推測するに、おそらくは「イスラデピノス」というカクテルと混同してしまったのだろう。

 

こういう変化球でもTOT現象は発現する。

 

いいかげん生きるに必要ない無駄知識で限りあるメモリを圧迫するのはやめよう。

 

ただでさえカクテルだの酒の名前は潰しのきかない固有名詞も多いというのに、

 

特に妙なカタカナ言葉なんぞを詰め込んだ挙句には無用の混乱を引き起こす要因となるだけだ。

 

だいたいが「アノマノカリス」だなんて憶えていたところで一生使い道もない単語、

 

と、思っていたけれど、

 

今日の昼間、何気なく新宿を歩いていたら、

 

 

「あ!アノマノカリスだ!」

 

すぐ出た。

 

初めて使った。

 

というか「アノマノカリス」が日常の身近なところに存在するなんて、さすがはトウキョウだな、と思った。

 

たぶん、なにか、色々と間違えているような、そんな気はしてる。

 

ダグラス・レイン 「エクストラ・オールド・パテキュラー / リトルミル 25年」

  • 2019.06.18 Tuesday
  • 00:16

 

そこそこいいところのボトラーズものを分かりやすく統一性をもって数を揃えようと選んだのが「ダグラス・レイン」のハイ・レンジシリーズ「エクストラ・オールド・パテキュラー」(以下XOP)の中にあっても、

 

正直「いっぱい並んでたらカッケーじゃん?」「人の金だし」←と、調子に乗って普段ならまぁ購入しないであろうところにまで手を出してしまったがためにちょっと不安でしかたがなかったボトルがこちら。

 

 

「XOP リトルミル25年」

 

 

まずは「リトルミル」なるシングルモルトをご存じない方のために簡単なところを説明いたしますれば、

 

当該蒸溜所は1980年代に休業と再開を繰り返したのち94年をもって完全閉鎖していた2004年に火災に見舞われて文字通りこの世から姿を消してしまったにも関わらずなんだか悼まれている感が薄いような気がするワケを端的に、あえて誤解を恐れず言うならばそれは「不味かった」から。

 

個性的と評されるシングルモルトは数あれど、この「リトルミル」ともう一本、「インチマリン」(蒸溜所名ロッホ・ローモンドが手掛ける一ブランド名であり、現行商品はそうでもなくて昔の紙ラベルのやつね、ちなみにロッホ・ローモンドはリトルミルの第二蒸溜所って立ち位置で同グループなの、なるほどね)なるウイスキーだけは別次元で何かがおかしい。

 

何がおかしい?

 

そう、

 

テイスティングのコメントですよ。

 

この二本に必ずついてくるのが「濡れたダンボール」という表現。

 

なんだよ?オメーは濡れたダンボールを飲んだことがあるのかよ?どんなんだよ?

 

と、尖っていた若かりし頃の私も実際に「リトルミル」と「インチマリン」に初めて対峙した時には、

 

口にしたことはないけれど紛れもなくこれは濡れたダンボールであると確信できるほどに見事なまでの濡れたダンボール感はこれを濡れたダンボールと最初に表現した人を濡れたダンボールでくるんでぎゅっとしてあげたいぐらい疑いの余地もなく清々しいまでの濡れたダンボールっぷりだったってどんだけ濡れたダンボール言うねん。

 

実際のところは飲んでいただくよりほかないとしても、それでも解かりやすく似たところを説明するとなると、香りはまずカメムシかパクチーのそれ。

 

私ってぇーパクチーとかぁーダメな人じゃないですかぁー?なのでパクチー好きからはそれならイケるんじゃ?と反論されそうではあるが違う、そうじゃ、そうじゃない。

 

パクチーで酒だよ?液体なのね?

 

サラダと青汁ぐらい攻撃力の差があるのだ。

 

そして飲み口はもう、なんだか奥行が無いわりに妙に甘ったるいけど全体に「すえた」感じがするところに変な粉っぽさと酸味が後追いしてきてトドメにあの臭い。

 

そんなこんなが相まって、結局やっぱりあら不思議、着地は濡れたダンボール。

 

四半世紀も以前からウイスキーを嗜んできた人の中には酒棚に「ぼくもモルトだよ」と素知らぬ顔をしてシレっと並んでいた彼奴らと不意に出会ってしまい「そういえば飲んだことないなぁ」などと軽い気持ちで試してみたのが運の尽き、うっかりトラウマとなってしまった者も少なくないし身近なところでも知ってるし私もその一人だ。

 

しかしまぁ、それからのち、石橋を叩きながらではあるものの、いくつかのボトラーズものを経験していくうち、特に良い樽に恵まれた長期熟成タイプであれば「その部分」も歓迎すべき個性として昇華されているケースに遭遇するにつけ、(稀だったけど)

 

取り分けても90年代までに流通していた、ことさらにオフィシャルボトルこそがマジでヤバイ破壊力であったものの酒質、それそのものを全否定するのは間違っていたと気付いたからこそ仕入ちゃみたけれどもやっぱり一抹の不安は拭い切れなかった今回のボトル、

 

は、

 

さすがにこのクラスともなるとそう片っ端から封を開けてテイスティングってのも気が引けるから中身を把握していないならいかにXOPとはいえ無責任にオススメするわけにもいかずに手付かずだったところをご理解のあるお客様から承知の上でオーダーいただきました暁には便乗いたしまして味見をしてみましたところ、

 

が、

 

とても美味しかったから良かったです。

 

わーい。

 

樽はリフェルのホグスヘッドとだけ表記されているもののシェリーからなるクリマクテリック果実系の豊かな甘さを醸し出し、肝心の「その部分」は長い熟成の間にカドを落として丸みを帯びた穏やかさはともすれば程よいアクセントとなるばかりか複雑さとコクを支えるのに一役買っている。

 

元来が安っぽい白ワインだの粗悪なグラッパの類とも評されていた酒だが、これが上質な一級シャトー産のマールに進化したとでも言おうか?

 

若干のオイリーさを伴い、個人的にもお好きなところに着地してくれているのは嬉しいかぎり。

 

あぁ、よかった。

 

けれどもやっぱりお高いし「美味いリトルミル」なんて諸々を踏まえた上で愉しんでいただけることが前提の上級者向け商品であることに違いはないので興味がある方は、ってことで。

 

 

軽めにサラッとXOPからもう二本。

  • 2019.06.21 Friday
  • 23:53

 

先日のブログのついでじゃないですが「リトルミル」ほどではないにせよ若干の心配が否めなかったけど結果的には杞憂に終わったところにお釣りまでくる勢いでとても良かったXOPのボトルを二本ばかしご紹介。

 

 

ダグラス・レイン XOP「ブナハーブン30年」と「ジュラ40年」

 

 

両者に共通して言えるのは、取り立てて問題視すべき点が無いどころかむしろ酒質自体は穏やかな優等生的立ち位置なんだけど、ゆえに目立ちもしないものだから劇場版ともなるとその存在すら無かったことにされがちな出木杉君のようならば人気もイマイチな銘柄の長期熟成モノなんて放任でのご指名など期待できないとなるとよっぽどイイ感じの仕上がりでなきゃオススメもし辛いのにとりあえず仕入れてみたからには頼むから凡庸な仕上がりなんてオチじゃありませんようにっていう願いが通じて良かったですわーい。

 

ことウイスキーに関しては色なんざちっともアテにならないし、それ「だけ」で判断するのは無謀極まりない悪手だけど、見るからにシェリーで美味そうなその色が購入動機の一因となったのもまた事実。


割にいい意味でまんま思惑通りの方向性だったからやっほい。


XOPという保険と信用が前提にせよその他諸々、総合的かつ複合的に情報を精査した上で最終的には経験則からなる、決してスピリチュアルな意味ではない、いわゆる「勘」に頼った選択だとしても、さすがの目利きとせめて自己満足ぐらいさせてあげて。

 

モノが申し分ないとなればマイナーであることは一転これが利点と変わり、(言うても良い酒だしお好きな方はいるのよ、もちろん)

 

いよいよ長期熟成モノに手を出し難い昨今においてもまだゴリゴリの人気銘柄と比べれば、それはあくまで比較的とはいえ、よっぽど現実味のある距離感で一考の余地はあり、

 

特に「ジュラ」は'76蒸溜なんて、この辺を試せる機会はもうなかなかどころかそろそろぼちぼちマジでヤバいのかなぁ?はぁ…。

 

そんなんいつでも飲めるぜぇ!ってなお大臣様はさて置き、


とは言えそこそこはしますけど、経験値に飢えてる方、興味のある方には損はさせないからとお薦めしたいボトルです。


週末の合間を縫って書き出した当記事はタイトルから決めていたので宣言通り簡単に、これにて終了。

 

いや、週末の営業時間中にブログを書きはじめること自体がそもそもいかがなものか?とは私も思っています。

 

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