ベリー・オールド・セントニック 「エンシェント・カスク8年 ライ・ウイスキー」

  • 2019.10.01 Tuesday
  • 19:55

 

普段はさほどバーボンに熱心なわけでもない人ですら「コレは!」と急に息巻いて謎に持ち上げがちなそのワケは、たぶんそう、分かりやすいから。

 

いわゆる「幻」なやーつ。

 

ヘブンヒル蒸溜所で厳選された原酒のみをわずか3人で、しかも年に2回だけボトリングするという特別感はプレミアム・バーボンの先駆けとしてあの頃尋常じゃなく高価だったブッカーズなどと並び元祖的存在。

 

その名は「ベリー・オールド・セントニック」。

 

んが、

 

当時なら苦も無く入手可能で犬も歩けば普通に買えた代物ならば、その評価と、そして同時に価格がえげつないまでに高まりまくったのは2000年代も10年を過ぎたあたりで終売となり、それからさらにちょっと時間が経過してからのこと。

 

んで、

 

その失われたブランドが復活を遂げたのが今からおよそ2年前。

 

わずかながらに日本にも入ってきたボトルの争奪戦に勝ち残った面々は「あの幻の!」と言わんばかりに、こぞって先のキーワード「ヘブンヒル」「3人」「年2回」を添えオススメしていただきまくりあげたてまつっておられるのが現在なわけです、

 

んが、

 

まーねー、

 

ウソではないかもしれないけれども、

 

もはやたまたまウソではないだけで、

 

復活したそれは2017年にケンタッキー州はネルソン郡にて初の公式クラフト蒸溜所として新規開業したマイクロ・ディスティラリーなのよねー、

 

つーことでブランド名は受け継いで「ベリー・オールド・セントニック」のままですが、逆にそれ以外の全ては変更ってことは良く言って新生?リニューアル?だがしかしまぁある意味別物よね。

 

まぁまぁ、

 

新装開店2年で早速のリリースじゃ、まだ従来のラインで生産していた原酒を使用しているのでしょうけれども、

 

という、

 

最も重要かつ核心的な情報がものの見事に欠落しているどころか、多分おそらく今この瞬間、このブログがその事実を初めて日本語で解説した唯一となると、今に始まったことじゃないけれども、そんなんばっかじゃないですか?まーただよなんなんだよいつもいつも、いよいよひょっとすると実は、逆に、私だけが間違っているのか?あるいは皆と少しだけずれた世界線を歩いているとか?はたまた妄想を見続けているとか?夢か?電波?幻術?スタンド攻撃?おい?オレひょっとして電車の中でワケの分からない妄言をまき散らしながら杖ふりまわして意味不明にブチ切れている危ないジーサンみたいになってるの?やだもうこわい。

 

は、さて置いて、

 

そもそもの「ベリー・オールド・セントニック」に関しては、そりゃまぁ良いバーボンだとは認識しておりましたが個人的には格別に特別というほどの思い入れもなく、

 

ましてや事実上の新規ブランドで、おまけにねー、何がどうとは言わないけれどもいよいよ堂々と流行りのクラフト系ってのがさー。

 

さらにオフィシャルのホームページで「あの!」「かの!」「世界で!ネットで!好評だった!」とか言うてはる姿勢もいかがなものかと思いますればさほど興味は無かったものの、

 

コレが入手可能となれば話は変わります。

 

 

ベリー・オールド・セントニック 「エンシェント・カスク8年 ライ・ウイスキー」

 

 

そう、だって「ライ」ですもの。

 

実質別物であったとしても「ベリー・オールド・セントニック」の名を冠した「ライ」を私が見過ごすわけにいかない理由は賢明な読者様なれば今さら説明など不要でしょうが、

 

「は?マンハッタンなんてCC使っときゃよくね?」などとぬかすボンクラどもに囲まれていた時代から必死こいて探しまくり、ようやく巡り合えた「ベリー・オールド・セントニック」の「サマー・ライ」を、これぞ我がベース・ライだと定めた矢先に失ってから早幾年月。

 

会いたいから恋しくてウーウー言うてみたり、望遠鏡をのぞき込んでみたり、

 

震えてみたりねじ込んでみたり前髪を切り過ぎてみたり、

 

ともかくも急行待ちの踏切あたりをうろつく危ない人みたいになっていたところまではご承知、

 

のはず。

 

ようやくの再会は、それは確かにあの頃のままのキミでないことは百も承知だけれど、

 

それでも、まぁ、ちょっと、久しぶりにテンション上がっちゃった、

 

酒ネタで。

 

それもまたいかがなものか?という問題はスルーして、

 

肝心の中身のほうですが、

 

いや、いいですね。

 

元より香りこそ芳醇にして甘めでありながらもその味は辛口で知られていた「セントニック」ならば「ライ」ももちろん方向性は同じとしていた中では当時から異質なまでに柔らかくふくよかで、あくまでも後味がスッキリ程度のドライな印象は、ともすればウイスキーとしてはどうなのよ?って感じであったからこそ理想のカクテルベースとして惚れたかつての「サマー・ライ」を思い出す仕上がりは、コレだと、コレなんだよ、こういうのでいいんだよ。

 

昔の記憶もおぼろげながらにいよいよ別物っぽいけど方向性さえ同じならそれで良し。

 

まぁまぁ、こちとらあくまでカクテルベースとしてを求めているんで上出来です。

 

だが、

 

しかし、

 

ちょっと待ってくださいよ?

 

そもそもの話なんですが、

 

長期熟成をポリシーにしていたブランドは「ライ」ですら、当時のボトルは「サマー」も「ウインター」も年数表示こそ無かったものの9年以上の熟成を経てからボトリングされていた代物がこの度は8年て。

 

これは明らかなクオリティーダウンであり、やはりその分の深みというかコクの部分がどうにも薄くなっている感は否めません。

 

ねぇ?ホントにこれ「セントニック」?

 

用途が限定的だから私的にはコレでもいいんだけれど、ガチで別物ちゃうの?

 

味は感想にしても明らかに手間は省略されているにも関わらず恥ずかしげもなしに「エンシェント」とかつけちゃって。

 

そういうところから透けて見えるんやでぇ。

 

8年たら以前の「セントニック」のラインナップの中でも最低熟成年数にしていた一番下のクラスじゃないですか?

 

もはや「ベリー・オールド」ちゃうやん?

 

で、

 

で、

 

なのにお値段は約5倍。

 

え!?

 

ギリまだ買えてた5年前の約5倍!?

 

なにが?

 

なんで?

 

ゴ・・ゴゴゴゴゴ・・・、

 

5倍てっっ!?

 

早速の転売価格かと思ったら正規のお値段でこれでした。

 

質は下げて値段は上げて。

 

お前もか?

 

お前も、なのか・・・。

 

色々込みで、諸々踏まえて一言でいえば「ナメられてんだろうな」って思うとさ、

 

諸手を挙げては喜べません。

 

嬉しさも半減よね。

 

いや、使うよ?

 

買っちゃったし。

 

味は、まぁ、悪くないから、

 

使う、

 

けれども、

 

さ。

 

と、ここまですっとぼけて書いたけど、

 

公式さんのスタンスといい、事の進行具合から逆算しても、

 

おそらくは、一旦供給停止→市場価格を高騰→させてから、させてる内に新規ラインの立ち上げ→アッパークラス相手にハイレンジ商品をリリースする新生ブランドとして復活、まではシナリオ通りの事業計画なんでしょ?きっと。

 

あー、それな。

 

たまに見かける手法なやつな。

 

うん。

 

あんま調子ノってんじゃねーぞ?

 

どいつもこいつも。

 

世間はそんなにバカじゃねーからな?

 

いや、

 

そうでもない、

 

というか、

 

どうでもいいのか。

 

朝起きて一杯のプロテインを傾けながら私はふと思ったのです。

  • 2019.10.08 Tuesday
  • 21:02

 

空気を含ませるだの酒の角を取るだのとそれらしく小難しい講釈を並べる前に、

 

まず混ぜろ、と。

 

混ざってないのだぞ、と。

 

お前のシェ―キングで、はたしてプロテインが溶けるのか?

 

と、私は言いたい。

 

台風19号

  • 2019.10.12 Saturday
  • 18:29

 

こんばんは、サヰキです。

 

上層部からは休業を促されましたが自主的に出勤して現在店にいます。

 

いちおう営業の体は成しておりますが、本日の主要業務は保安のための施設警備と心得ております。

 

路面店ゆえに家より被災確率はこちらのほうが上ですし、不測の事態には即時対応により被害拡大を防ぐのが目的です。

 

ダメよ、こんな日に外出しちゃ。

 

ええ子して家におりんちゃい。

 

営業の体は成しているとは言いましたが、もっぱらヤル気はございません。

 

髪も上げてないしネクタイも緩めだし、

 

今日はねー、歩いて30秒のところにあるドミノでピザ買ってきて食べながらYouTube見つつドラクエウォークでもして過ごすんだー、

 

と思っていたらピザ屋が休みどころか近所のコンビニまで軒並み閉店していてまいっちんぐ。

 

トホホでやんス。

 

 

 

「どうでもいいのか」とも言ってられなくなった件の速報と途中経過。

  • 2019.10.15 Tuesday
  • 19:14

 

先日ご紹介した「ベリー・オールド・セントニック エンシェント・カスク8年 ライ」について。

 

どうにも腑に落ちない違和感を抱えつつもマンハッタンを試作・試飲してみて、

 

やはり良い、

 

良いのです。

 

手前味噌な話ではございますが久しぶりに納得のいくマンハッタンを作れた喜び、

 

はさて置き、

 

本題。

 

不安は確信へと変わり、

 

やっぱりコレ「セントニック」ではないだろ?と。

 

私的に求めるところと方向性は合致しているものだから、いや、ましてや「セントニック」として売り出すかぎりはかつてのそれに寄せて来てもいるのだろうからこそ、

 

カクテルベースに用いる分には現行のどのライを使うよりも狙った仕上がりに着地できるにしたってそれは結局個人的な都合の話で、それはそれとして、

 

やっぱりコレ「セントニック」ではないだろう?と。

 

加えてあらためて絶対ゆるぎなく間違いなくこれだけは断言できる。

 

高けーよ。

 

ケチで言ってるんじゃなくて。

 

あくまでも客観視として。

 

「目利き」として。

 

やっぱ高けーよ。

 

高過ぎるよ。

 

そんなクオリティーの酒じゃないじゃん?

 

おかしーよ。

 

わけわかんねーよ。

 

先の記事でも説明した通り、あたかも名高きロスト・ブランドの復活の風をして実は開業2年の新規蒸溜所製であることは把握していたからこそ、かつての原酒にプレミア価格を上乗せしてのボトリングならば致し方ないのかな?とも思っていたけれど、

 

いや、これ、違うくね?

 

もはやヘブンヒルと言わずドコの酒だよ?

 

根拠は己の直感のみながら事の真実が知りたくて色々調べるも手掛かりはつかめず、

 

ふと、ぼんやりボトルを眺め、

 

裏を見て、

 

輸入業者が張った後付けシールラベルを、

 

ぺりぺりっと剥がして、

 

みたらば、

 

 

なぬ?

 

「Product of Canada」

 

Love letter from じゃなくて?

 

カナダ産?

 

#え?ちょっと待って?

 

どういうこと?

 

さすがにワケが分からないにも程があり過ぎるので聞いてみよう。

 

と、以下事の流れは、

 

輸入業者に問い合わせ

ねぇ?これカナディアン・ウイスキーなの?

いやはやまぁまぁそういうことになりますのですかねぇ?

マジか・・・

とかやってる内に直接のやり取りをしている酒屋さんから連絡が入る

当該商品はあたかもアメリカン・ウイスキーの体をしてカナダ産と判明いたしましたので購入費の半額分を返金したい、とのこと(どうしたの?圧力でもかかったの?)

それはそれとして具体的な原酒の出処ないし比率、つーか正味の正体を教えてくり

折り返しご連絡いたします←今ココ

 

いや、

 

あのさ、

 

モノがモノなら産地偽装がどうのじゃないレベルの大問題なんじゃね?

 

つって今現在も公には情報開示すらされてなくて、相変わらずのお値段で絶賛流通中ですし。

 

オレだけヘタにツッコミ入れてきたから対処しとくか、じゃ意味ないっスよ?

 

いよいよホントにナニがどーなっているのやら・・・。

 

タイトルに途中経過とは書いたものの、

 

続報、はあるだろうか?

 

どうだろうか?

 

オジサンなんだか疲れちゃったし、

 

ちょっと、

 

悲しい。

 

「どうでもいいのか」とも言ってられなくなった件の速報と途中経過のなんやかんやで続報。

  • 2019.10.15 Tuesday
  • 22:36

 

先方からの返答を待っている間に答えを見つけてしまったので書いときます。

 

さすがおばあちゃんの国、のオレ!仕事が速い!

 

ヒマなのか、と。

 

結論から言えば「ベリー・オールド・セントニック エンシェント・カスク 8年 ライ」はカナディアン・ウイスキーです。

 

カナダのアルバータ蒸溜所でかつての「ベリー・オールド・セントニック」の「ライ・ウイスキー」を模して作られた原酒を新規開業した「ベリー・オールド・セントニック蒸溜所」がボトリングした代物です。

 

確かに、

 

ラベルを見ても「バーボン」でないならば「ライ・ウイスキー」としか書かれてないので、これがカナダ産でもウソではないかもしれない。

 

が、

 

もはや逆にしっかり説明しとかなきゃダメなんじゃねーの?

 

「ベリー・オールド・セントニック」のボトルの中に、誰がまさかカナディアンが入っているなんて思うのよ?

 

限りなく悪意に近い意図をして、つまりはワザと、としか思えないのだが?

 

それが分かっていたらこんな価格で売れてましたかねぇ?このボトル。

 

って、まぁ、そういうことなんだろうけど。

 

輸入業者が後付けで貼った裏ラベルにある、日本語表記の「原産国:アメリカ」は完全にアウトです。

 

諸々踏まえて、

 

結局、

 

違和感は気のせいではなかった、と。

 

最初の最初に感じた「ナメられてんだろうな」の正体はこれか。

 

こういうことだったのか。

 

あぁ、

 

なんか、

 

しらんよ、

 

もう。

 

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