カナビス・ジン
- 2019.11.04 Monday
- 21:00
相変わらず「ジンは何がありますか?」とよく聞かれるので月初めのまとめ発注の折、ついでに注文していたらしいのですが、
らしい、というぐらいなのであまり覚えていない以前にそもそものチョイスよ?
どうしたオレ?
疲れていたのかしら?
「カナビス・ジン」
「カナビス」とは特に「大麻」を意味する言葉ですがラベルには「麻」の学名である「CANNABIS SATIVA」とあり、これは日本語ならば「カンナビス・サティバ」と表記するのが正しいので商品名は「カンナビス・サティバ ジン」とするべきだと思うのですけれども皆々様が一様に「カナビス・ジン」とされているので長いものに巻かれておきます。
というわけで「大麻」を使用したジンだそうですが、当然のごとくラリっちゃう成分は完全に取り除かれています。
しかしてどの工程でどの程度、どのようにして大麻が使われているのかはよくわかりません。
大麻のメッカ、オランダはアムステルダムのさらにディープなスポット、レッドライト地区にて二人、ってのがまたその正体はよくわからないものの、ともかく開発して起業して売り出したとかいうベンチャー系でクラフト系なノリの、まぁそういう感じのやつ。
お味のほうは有り体なジンにカルダモンとバニラを効かせ気味なところに苦み強めの青臭い、いかにもこれは草の汁ってな香りと味がして、
おそらくはそれこそが大麻由来なのでしょうが、だってそんな、大麻の味とか知らないし。
てか、あれ?
そもそも大麻って味わうものなの?
以前に生でバリバリ喰らうもんでもなかろうに、このフレーバーは明らかフレッシュのそれなのだが?
ジャンキーさんは「これこれぇ!」ってなるのか?
もはやトべない草はただの草が入っているだけと言ってしまえばそれまでだけど、
言うても酒なので、
って最初から酒で事足りるなら大麻を使った意味よ?
というわけで、
あらためまして実は嫌味なタイトルと先の指摘、そして途中のウソを解説しておきますが、
まーねー、いずれまとめて違法としている我が国では大麻取締法に基づいてアサだろうがマリファナだろうがハシシだろうがまるっと全てを「大麻」って表記で済ませがちなので混同するのも無理からぬ話じゃござんすが、
「カナビス」こそが=「大麻」(タイマ)であり、(オオアサと読めば植物のそれを意味するけど今回は皆さまタイマのつもりだろうし、そもそもオオアサなんて知ってんのかよ?って話だし、んでこれ以上のバリエーションやら詳細ははややこしくなるから興味がある人は自習でよろしく)
「大麻」とは「アサ」の花冠や葉を乾燥させるなり樹脂化、あるいは液体化することによって製造した薬物のこと。
このボトルはあくまでも「カンナビス・サティバ」=植物の「アサ」(強いていうなら大麻草)のフレーバーをつけただけのもの。
確かに原料ではあるけれど、なにしろ当の本人がそこを主張しているのだから、ただの「アサ」とドラッグの「大麻」を一緒にしちゃダメじゃね?
車の芳香剤だのレゲエのTシャツなんかと違って見た目だけで完結するただのデザインにしてシンボリックなマークってわけではなく、実際クチにするものなら味にも関係してくる代物なんだからさぁ。
つまり、
またしても毎度のごとく日本でのみ、ってところが悲しいかぎりなんだけど、
「大麻」なんて1ミリも使われていない「アサ」のジンなればもれなく「大麻のジン」と紹介されていること自体がウソ。
しかも商品名から「サティバ」を省略していかにも大麻っぽい「カナビス」(カナビスかカンナビスかは、まぁもうどっちゃでもいいけど)とか勝手に改名までされているのは大問題。
と思うよ。
推したいポイントはわからないでもないけれど、
「商品名でもあるカンナビス・サティバとは麻(アサ)のこと。 このジンは大麻の原料としても知られる麻を用いて作られたジンです」
でいいじゃん?
ねぇ?
てなわけでそのテイストが草っぽいのは正解。
美味いのか?はまた別の話だけれども。
ちょっと待て。
ここまで書いて振り返るとまるで良いところが無いみたいじゃないか?
そんなことなくてよお立合い。
当該商品は透明なガラスボトルに白いフィルムラベルが巻き付けてあり、そして中にはシャルトリューズのヴェール並みにガッツリ緑に着色された本体が注がれているため下からライトを当てると、
わーきれいー。
いや緑て。
もはやはたしてオマエはジンなのか?
まぁこんなのもありますけど?って今度聞かれたときに出してみよ。
存外ウケるんじゃね?
「ヤベー」つって。
この手のテイストがお好きな方ってのは一定数おられるでしょうよ。
知らんけど。
ん?
ウチってそういう需要がある風だっけか?
あれ?
どうしよう。