ヴェリー・オールド・セント・ニック サマーライ

  • 2011.10.08 Saturday
  • 00:00

 「ヴェリー・オールド・セント・ニック  サマーライ」

無断転用 後日撮ります



とっても古くからウイスキーを造ってたニック爺さん、クリスマスには皆に振舞い酒で聖人キタ━(゚∀゚)━!!が名前の由来だそうです。


ラインナップの豊富な銘柄で、今回ご紹介するのはライ麦主体のライウイスキーですが、トウモロコシ主体のバーボンの方が一般的に認知度高めです。


特に熟成年数違いのバーボンのそれは、一部ラベルが「おそ松くん」並に似通っており、なかなか見分けがつかない物もあるのでご注意ください。


「サマーライ」とは春に収穫したライ麦を夏に蒸留したことを意味し、これと対を成すボトル「ウインターライ」は冬に蒸留しているとのこと。


収穫したライ麦を貯蔵することで得られる明確な効果の違い、というのは確証をもってご説明できるほど把握しておりませんが、


味わいは勿論、度数だけ見てもサマーは40度、ウインターは50度と、全く異なる代物です。


紆余曲折と試行錯誤、と言うほど大袈裟でもありませんが、


かれこれ5年ほど前から私のカクテルベースライウイスキーはこれで固定しております。


問題はその入手法。


ネルソン郡バーズタウンを代表する大手蒸留業者ヘヴン・ヒル社の原酒を、


ウィレット蒸溜所のわずか3人の職人が熟成・瓶詰し、年2回のみ出荷されるプレミアムウイスキー、


という売り文句が業界で有名ですが、そんなに特別希少というわけではなく、だいたい普通に手に入ります。


しかし、そもそも広島という地方都市では需要がそれほど高くなく、取扱店そのものがまず希少。


資本主義経済の自由競争市場で需要の無い土地にあっては当然のごとく供給も滞るわけでして、


大都市圏のバーテンダー様には「?」でしょうが、あるのでございます、酒の流通格差。


その地域のBarの水準が推して測れ・・もごもご・・・。


そう言えば私が最初にこれを購入し、以降定期的に仕入れさせていただいている酒屋さんでも、


初っ端はお願いし入荷してもらった記憶があります。


で、本日、店のボトルも残りわずかとなりまして、なんら特別なことではなくルーチン通りに買出しへ行ったわけですが、


在庫がございません、と。


「誰だ?!こんなマニアック商品を買い漁ったのは?!」


「オレだ!」


なぜか「マンハッタン」と「ハンター」がプチブーム、8席しかない当店でここ2ヶ月足らずの間に3本これを消費。


さぁ、困りました。


今日という日が三連休の前夜で、問屋に在庫があったにしてもお願いして届けてもらうのに早くても休み明けまで4日間。


それまでライウイスキーベースのカクテルはございません、というわけにもいきません。


仕方なく酒屋を探し歩くこと4軒。


ウインターライを2本ほど見かけましたがサマーは無い。


日頃から先読みしてネット購入でもしていれば良いのでしょうが、


スタンダードなレギュラー商品扱いをしておりますゆえヘタにコストや手間を掛けたくない。


だいたいそうまでしなければ手に入らないような酒でもなかろうに。


いえ、その、軽んじて許されるボトルなんて一本もありはしないですよ、もちろん、ただそういう意味じゃなくて、


と言うか、そんなに無いか?なぜ無いか?ここまで無くなくてもよくないか?なく Say!Yeah!か?


こういう時、都会でBarをされてる方々が本当に羨ましく思います。


これだけインフォメーションテクノロジーが発展しても実にアナログなところで躓く始末。


諦めかけて最後にと覗いた店の近くの小さな酒屋で1本発見。


「あぁ、青い鳥はこんなところに居たんだね、これで幸せになれるんだね。」


「いいえ、ここに至るまでの道のりこそがアナタにとってかけがえの無い宝なのですよ。」


などと言われても、素直に感心できないお年頃ですし、ひたすら無駄に時間を費やしただけですし。


バックバーに並ぶ酒の1本1本に、そのBar独自の語られぬ物語があったりなかったり、するのでございます。


 


 



 

コンバルモア

  • 2011.10.16 Sunday
  • 21:00

 記憶とは、情報として色褪せゆくものの、印象としては輝きを増していくものだ。

時間の流れと共に優先してマイナスから削ぎ落とされ、プラスばかりが強調されていく。

想い出には勝てないというやつだ。

そうなると、もうこの先心揺さぶられるほどの出会いなど期待できないのではないだろうか・・・。

そう洩らすにはまだ若く、諦めるにせよ満足するにせよ、まるで幼く未熟な経験を根拠と祭り上げ、

ふと過去を振り返り、現在の姿にあの頃の面影すら無いことを嘆きつつも、

「ストラスアイラ」「グレンキース」「マッカラン」「エドラダワー」・・・といった名を浮かべながら、

少しばかり自惚れ顔で達観したつもりになっていた頃、私の無知と傲慢を笑い飛ばし、救いと感動を運んできてくれたボトル。


「コンバルモア」

コンバルヒルの丘から名を授かったこのシングルモルトスコッチウイスキーは、

1909年に蒸留所の全てを失う大火災に見舞われた。

すぐさま再建されたもののこれを期に連続式蒸留器を導入し、

生産量重視のスタイルへとシフトされたが、全くの別物として生まれ変わった姿を復活とは認められず、

慌てて従来の単式蒸留器に戻されたという経緯がある。

もともと全ての原酒がブレンデット用の材料として生産されており、奇特なボトラーズブランドから極稀にリリースがあるのみで、

レア、マニアック、といった言葉がしっくりくる存在であったが、

1985年にはついに閉鎖へと追い込まれ、過去のストックを除いて、もはや入手の叶わない文字通り幻の酒となってしまった。

現在残された建物は腹違いの兄弟達を熟成させる貯蔵庫として利用されている。

日本では系列グループより発売された「レアモルトシリーズ」かゴードン&マクファイルの「コニサーズチョイス」が、

それでもわりに流通していたが、さほど注目を浴びることも無く、私も飲んだことはあったがそう感心した記憶も無い。

2005年、すでに閉鎖された蒸留所から初めてのオフィシャルリリースがされるという不可思議な存在として再び世に現れるも、

やはりそれほど需要はなかった。

「コンバルモア28年 1977−2005 オフィシャルボトル」

値上がりし過ぎ

私はこのボトルに心奪われた。


著名な見識者のテイスティング評価を眺めると、総じてそう悪くない点数を付けているのだが、決して抜群とは言えない中の上程度。

興味深いのはコメントで、本当に同じウイスキーを語っているのかと疑いたくなるほどに統一性が無く、

「面白い」「悪くない」と何とも歯切れが悪いながらも比較的良しと取れる総評をしつつ、

「掃除機の内側」だの「ミントジュレップ」だの、あまり普通は使われない、モルトウイスキーのコメントとしては、

お世辞にも褒め言葉とは言えないような表現が多く見受けられる。

もはやレビューの体を成していない文字の羅列に意味消失している感さえあり、実態の掴みづらい説明に終止しているが、

私的にはこのウイスキーの特徴がよく現れているように思える。

全体のシルエットはあくまでも古典的にして正統派な骨太のモルトウイスキーなのだが、

このような衆目に晒される場ではその表現にいささか躊躇してしまうある種独特にして奇妙なるテイストを含んでおり、

それこそが私を惹きつけてやまない魅力であることは間違いない。

しかし、それを含め、内包されるフレーバーの一つ一つは実に多様にして複雑であり、

力強いボディーと高い度数という強固な輪郭の中にあっては、捕らえ所の無い霞のごとき存在で、

わずかな揺らぎをきっかけに、毎回違った顔を覗かせても不思議でないという、

よく言えば繊細、悪くとれば雑といった表現のお手本ともいうべき仕上がりになっている。

現にかれこれ10本以上のボトルパターンを経験した私も、その都度違う印象を感じることが珍しくは無かった。

もちろん最初の感動が最も大きかったのだが、確かに埃っぽいそれに遭遇したこともあれば、若草の茂る印象に支配され戸惑うこともあった。

いずれにせよ骨格の頑丈さゆえに別物と切り捨てるほどの違いでは無く、一定の満足感は約束されているのだが、

俗に言うボトルバリエーションの許容範囲とは言え、なんとも気まぐれなボトルにすっかり振り回されっぱなしなのだ。

それでも初めて出会った時の「あの薫り」が忘れられない私は、

それからというもの、少々視野を広げ、コンバルモアという銘柄それ自体に執着するようになった。

現存する数少ない他社のバリエーションの中に、再会と呼ぶに相応しい感動と「あの薫り」が閉じ込められたボトルがあるかもしれない。

女々しさは男の専売特許だと開き直り、まるで忘れられない女を探し、あるいは忘れられない女に似た人を求めるように、

夜な夜なさ迷い続けるかのごとき、哀れなる流浪の虜が一人誕生したというわけだ。

結局、想い出の銘酒達の呪縛が、コンバルモアという新たなる束縛に取って代わっただけなのかもしれない。

果たして再会の日が先となるか、次なる新しい出会いが早いのかは知るよしも無いが・・・。


さて、あなたこそは私の求めるコンバルモアなのだろうか?

 


「ダンベーガン コレクション コンバルモア16年 1984−2000」

コンバルモア


およそ10年前、フランス向け新興ボトラーズブランドとして「ダンベーガン」が旗揚げ間もない頃に発売したボトル。

2002年以降は世界市場参戦に伴いラベルも変更され、現在は低価格・高品質を売りに定番化しつつあるブランド。


※大したことではありませんが、「あの薫りに執着する私」は一部身内に有名なものの、前記した通りこの場で記すには少々抵抗がある表現を含みますゆえ、気になる方はカウンターにてお尋ねくださいませ。

ビッグピート

  • 2011.10.18 Tuesday
  • 22:00


新入荷「ビッグピート」

キャンディー・ダルファーの親父さんを思い出すなぁ

ダグラスレイン社が世に送り出した「ブレンデッドモルトウイスキー」。

ビッグなピートの名の通り、ピーティーな風味がウリであり特徴の、俗に言うアイラ系。

ラベルがそこはかとなくふざけて見えるのは本当にふざけているからで、

「PEAT(フレーバーの元になる植物由来の燃料)」と「PETE(おっさん的な意味の愛称)」を掛けており、

描かれているオヤジは文字通りのオヤジギャグだから。
すんげぇピート 刻むぜビート 呑むのはピート だYO!アハン!と、あるいはそっちのノリなのか?
そんなボトルが何しろ評判で、先ほど覗いた某通販サイトでは「ボンベイサファイア」を抜いて今週の酒類部門人気1位となっておりました。

相変わらずのアイラ人気に加え比較的手頃なお値段とはいえ、なぜ?

大きな要因は二つ。
 



まず一つ。

世界で最も多くの蒸留所を訪れた男こと、ウイスキーライター ジム・マーレー氏の著書、

「ウイスキーバイブル2011」にて100点満点中96点というナディア・コマネチも驚きの高得点をつけ、

“Scotch Vatted Malt of the Year”の称号を与えられたにとどまらず、

「生きてる間に会えて良かったね、きっと私」と、これまた小泉今日子往年のヒット曲を彷彿とさせる賛辞まで送られベタ褒めされたから。



そしてもう一つ。

このボトル、アイラのモルトウイスキーのみ四種類をブレンドし作られているそうなのですが、

細かな配合やビンテージについては公表されていないものの、

銘柄は明らかになっており、その内「ボウモア」「カリラ」「アードベッグ(これだけ16年物以上とアナウンスされている)」

までは、まぁ普通というか無難な所ですが、残る一つがさぁ大変。

なんと出ました「ポートエレン」。

ポートエレンと言えば「某レモンハート」なる漫画にてメガネキャラなのにちっとも萌えないのはサングラスのせいなのかオジさんだからなのかはさて置き、

店内でもソフト帽にトレンチコートにグラサンという、過剰なハードボイルド演出が軽度の変質者のようで逆に痛い人に見えないか?でお馴染みのあのキャラが、

「幻のウイスキー」と称えて以来、これに影響されたバーテンダーがやたらめったら「幻」「幻」ともて囃す幻の銘酒。

いや、確かにオフィシャル3rdまではミラクルでしたが、などと書き連ねていくうちに、

昨今のアイレイ系に個人的に抱くあんな思いや、ウンチク漫画に対するそんな思いが、雲行きも怪しく滲み出つつあるのと同時に、

あらぬことまで言い出しそうなので落ち着け、オレ。



そんなこんなで、これで人気が出ない訳がない、というわけですが、

何はともあれ今という時代に生きるウイスキーラヴァーズならば飲んでおかねばならない一本であるとともに、

もちろんお好きな方には堪らないボトルであることには違いないのでしょう。

実のところ私もまだテイスティングしておりませんゆえ何とも言えませんが、

「ムーンインポート」の「アイレイフュージョン」然り、「コンパスボックス」の「ピートモンスター」然り、「サマローリ」の「アードニステル」然り、

ボトラーズの出すピートフレーバーがウリのブレンデットモルト系には中々に佳酒が揃ってますから、期待はしてます。

あれ?クサイ系って混ぜときゃハズレがないのかな?てか混ぜたほうがいいシングルモルトって存在意義が・・・黙れ、オレ。

※19日(水)入荷予定 

スコッチウィスキー・アソシエーションが、2007年春よりスコッチの分類においては、

「シングルモルト」「シングルグレーン」「ブレンデッド」「ブレンデッドモルト」「ブレンデッドグレーン」の5つに分類するとしたため、

従来使用されていた「ヴァッテッドモルト」や「ピュアモルト」といった呼称は非公式扱いとなっているものの、

事実上日本では「ブレンド=モルト&グレーン」、「ヴァテッド=モルトのみ」が半ば常識として通用しているので、

お客様にあられましては、どっちでもいいと言えば、まぁどっちでもいいのですが、
覚えておいて損もないので、これを機会にぜひ。

ソルティードッグ

  • 2011.11.07 Monday
  • 00:00

 「ソルティードッグ」


この写真を撮りたかっただけ。

 

あとはオマケです。 が、長い。

 


カットフルーツで濡らしたグラスの縁に塩を着ける「スノースタイル」は和製英語です。

 

英語では「Rimmed with salt」。

 

これに作るウォッカのグレープフルーツジュース割りがカクテル「ソルティードッグ」。

 


なぜか最近、「本物系カクテル」なんて私は勝手に呼んでますが、この「ソルティードッグ」もご多分にもれず、

 

ベースをジンに変え、&塩一摘み&グレープフルーツジュースをシェイクして作る、「本場」とか「元祖」、

 

または「オールドスタイル」などと称したモノをよく見かけます。

 

「なぜか」なんて言いましたけど、このカクテルに限っては、漫画「某バーテンダー」の影響でしょう、たぶん。

 

これのルーツは海の上にあり、英国海軍で支給されていた酒・ジンを、ワンピースでもお馴染みの壊血病対策のために配られていたとか言われる果実・グレープフルーツ(?)で割って、

 

潮風と流れる汗により塩まみれで舌を出しバテてる甲板員を示すスラング「ソルティードッグ」にちなんで塩もあしらい、

 

そのまんまの名としたエピソードが元と推測されます。

 

なんてブラックなネーミングセンス。

 

本当なら製作者の性格の悪さがうかがえる話ですな、しかし。

 

もっとも、「いやさ、このカクテルは甲板の上でこそ生まれたのだ」と主張する意見もありますし、

 

それ以外にも、有名な話として、ジン&ライム&塩をシェイクした「ソルティ・ドッグ・コリンズ」が元々の姿であり、

 

1900年代半ばにはすでに親しまれていたとする文献の存在などが、

 

手近なところでは「2001サントリーカクテルブック」にも記されてますが、ここから流用したのか「Wikipedia」でもこの説が紹介されてます。

 

その他、途中の説明は一切無く、「ショッパイ犬」とは「変わり者」の意と説く「ラルース・カクテルブック」のエピソードなど、

 

ちょっと調べただけでもアレやコレやと出てきてしまうので、

 

後は自己責任においてお好きなモノをチョイスしていただければよろしいのでは?と全部投げ出したくなる始末。

 

なんにしても70年代後半から80年代に起きた世界的なウォッカベースカクテルのブームと、

 

特に日本では某メーカーのキャンペーンによって広く知られるようになったのは事実ですが、

 

それでなくともグレープフルーツジュースをこれだけ活かした、

 

と言うより、他に先駆けグレープフルーツジュースを「最初に我がモノにした」というところが、

 

その時点でこのカクテルの勝利であり、最大の存在意義ではないでしょうか。

 

先に紹介した「本物系」は長年に渡って愛され続けてきた意味と経緯を無視して無意味に原点回帰してるように思えるのですが・・・。

 

「オリジナリティー」と「奇をてらう」は似て非なるもの。

 

シンプルだからこそ素材の美味しさが楽しめ、誤魔化しのきかないカクテルであるにも関わらず、

 

不確かな由来や、メディアから安易に仕入れたネタをベースに、ナンダカンダと改造しては意味ないのでは?と思うな、私は。

 

でもウケるんだろうな、やっぱり。

 


ちなみに話の詰め合わせ。

 

グレープフルーツジュースは後から飲んでもアルコールの分解促進効果が期待できるほぼ唯一の天然飲料であるとの話もありますが、

 

言っても劇的な効能があるわけ無いので過度の期待は禁物です。

 

それどころか成分的に意外と強めのモロモロを含むため、一部の薬剤との飲み合わせには注意が必要ですので、

 

特定の薬の服用時や体調の優れない場合には避けておくのが無難。

 

てか、そんな時は飲みに出ちゃダメなのはもちろんですが、病時のビタミン補給にも気を付けましょう。

 

あと、日本で言うところの「スイカやおしるこに塩」的な感覚で、柑橘系ジュースに少量の塩分を添加して甘味を引き出す処方は、

 

欧米でも珍しいことではなく、変化球で言うと「ジュースに数滴の醤油を入れる」なんて飲み方も知られています。

 

日本人の発想じゃぁないなぁ・・・と思いつつも実際やってみると、風味効果も含め、オレンジジュースなんかは特に相性いいんですよね、確かに。

 

で、塩抜きのソルティードッグのことを「ブルドッグ」「テールレスドッグ」「グレイハウンド」など、

 

いずれもスノースタイルを尻尾に見立てて、これが無い、あるい無いように見えたり短い犬種で呼ぶのが常ですが、

 

このうち「ブルドッグ」が最も一般的であるものの、同名で全く異なるカクテルがあるため、

 

注文の際、バーテンダーが「ウォッカとグレープフルーツのですか?」と聞き返したとしても「は?」となられませんように。

 

むしろちゃんとしたバーテンダーです、その人は。

 

そもそも一番いい名前なんてのも存在しないので、どの呼び方がいいか迷われる方は、

 

「ウォッカのグレープフルーツ割り下さい」でけっこうですし、逆にスマートですよ、コレ。

 

しっかし何故にシッポと見たかなぁ?

 

首輪でしょ、普通。

 

それなら「wild dog」とか「stray dog」とか「ownerless dog」とか、それらしい名前はいくらでもあったろうに。

今頃ハイボールブームとか語ってみる。

  • 2011.11.09 Wednesday
  • 00:00

 国産ウイスキーの出荷量は1980年に34万キロリットルあったそれが、2009年には8.2万キロリットルと激減しました。


ワイン・焼酎など新興勢力の台頭。


不景気を背景とした飲み控え。


少子高齢化と若年層を中心に加速するアルコール離れ。


それらしい文言を列挙しただけでも考えられる要因は様々ですが、


Bar業界に限って言えば、特にここ十五年はシングルモルトスコッチに代表されるハイエイド商品が人気を集め、


ウイスキーという大きな分類で見れば、本当にウイスキーを求める方々の需要というのはむしろ増加傾向にありました。


つまり、減ってしまったのはあくまでも国産の低価格帯に位置する商品群であり、そのメインたる消費者層は「キープで水割り」に代表される、


実は端から飲む酒はウイスキーでなくとも構わなかったとする、質より量派の方々のそれと、


これに替わる新規消費者層の開拓ができない現実こそがこの著しい出荷量低下の最大要因と推測できます。


そもそも現代において何ゆえウイスキーなる飲料がマイノリティーとも言うべき一部の層のみを激しく魅了しつつも、


広く大衆からは受け入れがたい存在となったのか?


これはひとえにテイスト的にしろ、実際のアルコールの強さからしても、


先に述べた国民的規模の酒離れを踏まえて考えれば、


ウイスキーが酒らしい酒であるからだと言えるでしょう。


逆説的に捉えれば、要は酒っぽくないウイスキーならば、ウイスキーらしからぬウイスキーならば売れるであろう、と。


無茶苦茶ですね、そうですね。


だが、しかし。


理非なき時は鼓を鳴らし攻めて可なり。


無理を通して道理が引っ込んだ光景が、ただいま巷でブームの「ハイボール」というわけです。


けっこう長く続いていますね、今回のハイボールブーム。


特別持てはやされもしなければ顕著に廃れることも無く、長きに渡って親しまれ続けてきたカクテルですが、


第一次ブームより継承され現在も多くのBarでスタンダードとされる通常のレシピはウイスキー1に対してソーダがおよそ2〜2.5。


メーカーが推奨するただ今ブームの新ハイボールは1対3〜4。


しかもホームグラウンドが居酒屋であり、基本をジョッキとするグラスの大きさと氷の質も加味すれば、否、しなくとも、


一言で言えば薄い。


以上。


二言は必要ない。


「薄利多売」にして「薄味多売」。


もちろん我々にとってもメーカー様が売上不振で体力を削られるのはいただけない状況ですし、


これをあくまできっかけに、ウイスキーやBarに興味を持っていただければ、などという希望的観測に基づく意見があることは知っています。


そう願います。


そもそも元祖ハイボールブームのおかげでBarが大衆化した今日があるわけなのですが、しかし。


そう遠くない過去を振り返っても、一旦下げられたアルコールに対する耐性がそれ以前を上回り人気と消費を伸ばした例など過去に一度も無いのが現実。


特に件のウイスキーとカクテル、なのですが今回ウイスキーに絞るとともに、


このあたりの事情には、なかなかに複雑な経緯もあるものの、


ことBarで提供されるウイスキー一杯あたりの量の推移だけに限ってみれば、


ほんの一昔前まで一杯を60mlとする店も少なくなかったのがしれっと45mlを基本とするようになり、


その飲み方も水割りが主流とされるうち、現在はほぼ一杯30mlで固定されています。


もうカクテルベースにしろ一杯売りにしろ、40歳以下で30ml以上を基本としてるバーテンダーは絶滅危惧種状態でしょう。


次第に量を減らしアルコールを削りとされてきた節目節目を改めて見直せば、


そこには必ず消費拡大を狙った改革的販売促進運動がハッキリ見えてきます。


基本の公式はいつも同じ。


もっと売ろう、もっと飲ませよう、飲まないヤツはなぜ飲まない?強いから?濃いから?多いから?


じゃあ薄めよう、じゃあ減らそう、といった流れ。


きっかけを作るどころか実質的には草の根運動で地道に酒の魅力を説いてきた名も無きバーテンダーのそれを、


一発逆転の宣伝戦略で刹那的な人気と消費を掻っ攫った後、世の受け皿ごと入れ替えてきた実績。


特定のメーカーを名指しで批判しかねないのでボカしますが、


果たして一連の流れは薄めたから飲まれなくなったのか?飲まれなくなったから薄めたのか?


さらには、美味しいから飲んでほしいのか?飲ませたいから美味しいと言ってるだけなのか?


売上優先は判りますが、もっと飲料としてこだわるべきところを重視せねば、


結局はまた一過性のブームで飽きられ廃れていくのでは?


強い酒を飲めば偉いなんて言うつもりはありませんが、いささかアプローチの仕方が露骨過ぎて過去のそれを繰り返しそうな気がしてなりません。


個々に合った飲み方を、それこそ一人一人のアルコール耐性と好みのテイストに合わせつつ、気長に提案できるBarの営業と違って、


大衆相手に即効性と、何よりも結果を出さなければ意味が無い企業戦略という、根本的な目的意識の違いがあるのも理解はできますが・・・。


などと、大企業様相手に弱小Barのバーテンダーが吠えたところで何となるものでもなし、


結局ボヤキであいすみません。


と、最後に一つ予言というほどでもない戯言を記しておきましょう。


もはやさすがにこれ以上は薄めるわけにもいかなくなったウイスキー。


すでにその他飲料で割るフレーバー系はカクテルの法則を破壊しつつマンネリ気味。


ジンジャーハイボールって何ですか?コーラハイボール?


一方ウイスキー以外の商品郡は一足飛びにノンアルコール化し、市場は益々酒を敬遠しつつあります。


ま、すでにノンアルコールハイボールなんて商品もございますが、


それでも売らなきゃならないウイスキー。


次に来るのは焼酎と同程度、アルコール25度〜30度にして味わいそのままとする、


「低アルコールウイスキー」と見た。


いや、先に味わいを軽めにした「ライトウイスキー」かな?


当たったからといって何もいりませんが、外れたからといって責めないでくださいませ。



ウイスキー・・・。


その語源に関してはお決まりの諸説様々なわけですが、辿ればおおむね「命の水」なる言葉に行き着きます。


本当に水になっちゃ意味ないです、やっぱり。

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