ジンジャー・エール(さらっと)

  • 2013.02.07 Thursday
  • 00:00

 

そもそも英国には古くから「ジンジャー・ビアー」なる微炭酸ジュースがありまして。


水にショウガやら糖類やら混ぜて発酵させたもので、ご家庭でも作られる代物だったわけですが、


フランスのシャンパンの刺激的な強炭酸に感銘したカナダ人のジョン・J・マックローリンさんが、


「何これ超シュワシュワする〜?!こんなジュース作ったら良くなくな〜い?」と、


「ジンジャー・ビアー」を参考に「シャンパン」の発泡性を目指して作ったのが「ジンジャー・エール」。


名前もこれ、言わば元祖が「ビアー」なもんで、


細かいこと言わなきゃ同じ発酵製法の仲間でもビール系に用いられる呼び名の「エール」をくっつけたっていう。


とまぁ生い立ちはそんな感じ。


カナダ人の、でピンときた方はご明察。


「ジンジャー・エール」の元祖は「カナダ・ドライ」ブランド。(現在日本ではコカ・コーラが取り扱い)


が、しかし、


「これが本物、これじゃなきゃ」とやたらカウンターで推される比率が高いのがこちら、


「ウィルキンソン ジンジャ・エール(ノーマル)」(写真右、左のDryについては後述)


理由は以下の通りかな?と。



●めっちゃショウガ、めっちゃ辛い。


 いや美味しいですけどね。好きだと言われる方の感性を否定する気はさらさら無くて。


 しかし、ショウガっぽさを求めるなら「ジンジャー・ビアー」でええやん?と言いきれないのは、


 今だ「ビアー」はマニアック商品かつそこそこ値も張るわけでして、


 これが簡単に入手できるようになる以前から多くのファンを獲得してきたもんで現在に至ってる。


 分かりやすいインパクトがいかにも普通じゃない感丸出しで「通はコレだよ」と。


 ま、ジュースでこれだけあからさまに「辛い」ってのは立派な個性だし、


 辛い=大人=通、ゆえに好まれるってのは分からなくもないけど。


●同商品には「ドライ」もあるものの、「ノーマル」のほうが辛くて「ドライ」がまろやか仕様。


 もちろん好まれるのは「ノーマル」の方だけど、大体は「辛いほう」とか「普通の」とか「紫」だの「茶」だのと。(エンブレムの色に由来)


 ハードルの低いウンチクなれどすぐに覚えられるからこそ、


 ついどこかで誰かに言いたくなる適度なややこしさがお好きな人にはたまらないのでしょう。


●「ジンジャー・エール」じゃなくて「ジンジャ・エール」ね、って、これに関しては知らない人も多いけど、


 「ウィルキンソン」のそれは商標が「ジンジャ」(カタカナ表記の場合、あとちなみに旧社名はウヰルキンソン)。


 マニアックアピールには最適、てか何かこの辺もうあえて狙ってないか?逆に。



てなわけで、元祖「ジンジャー・エール」の「カナダ・ドライ」がつまらない奴に思えるほど、


「ウヰルキンソン」の「ジンジャ・エール」がネタの宝庫(分かりやすく普通じゃない)なためと考察するがこれいかに。


実際、他の水モノは各一種類しかありませんけど?が当たり前ながら、


「ジンジャー・エール」だけに関しては「ウィルキンソンのノーマル」、つまり極辛口と、


他の「何か」、普通のジューステイストのモノとの二種を用意しているBarが多かったり。


提供の立場から迷ったらまぁ、「ウィルキンソン」の「ノーマル」と「ドライ」を用意しておけばいいんじゃないでしょうか?


一家言おありの方には「分かってるね」と納得いただけるだろうし、


ご存知ない方には、


「どっちを使いましょう?でもこれノーマルの方が辛くてドライの方が甘いんですよ」とか言って一ネタ入れながらイチビれるし、


って、


・・・・・、


あ、


なるほどね。


そういうこと?


ちなみに当店の「ジンジャー・エール」は「カナダ・ドライ」が本命。


対策用として一本だけノーマル「ジンジャ・エール」を常駐させつつ、


ショウガフリークさんには「フェンティマンス」の「ジンジャー・ビアー」がスタメンに居りますのでこちらをお薦めしております。


美味ですよ?


なんか全体的に毒っ気が強くなったっぽいのは、きっと昔受けた古傷的なナニかがそうさせたのだろうけど、


ま、いいか。


後はやたら最近、自家製が流行中のアイテムだけど、食中毒とか気を付けてね。


しっかし近年におけるカフェやらBarでのショウガの使用率の高さ、進出度を異常に思うのは私だけ?


場合によっちゃ完全にアウト(法律的にも)な場合もチラホラ見るけど、


その辺りはまた別の話だし長くなるから終わり。

水/1(サクッと)

  • 2013.02.12 Tuesday
  • 21:07

 
そう言えば昔こんなことがあって、


カフェで出てきた水にレモンスライスが入ってて、


一緒してた女の子が「わぁ美味しい、なんかおしゃれだね」とか言って、


いやそれはアルカリ性の塩素をレモンの酸性で中和させてカルキ臭を消して客に水道水を出すっていうありふれた手で、


そんなにありがたがるようなもんじゃないんだけどなぁ、と少し残念にその娘のことを思ってしまったのもまぁ勝手な話しだけれども、


そんなことはどうでもよくてこの後どこに行こうかいやもうそろそろ王手でいいかなワタクシのムラムラもボチボ


おい、何の話だ。


 


飲料をメインに扱うお店ならお水もボトリングウォーターを使いたいところですが、


そこはまぁコンセプトだ原価率と相談して選択されればよろしいのではないかな、と。


最近では高性能の浄水器もありますし。


個人的に一番嫌悪するのは水道水をメーカーのボトルに入れて、さも「それらしく」使う店。


女性がお相手してくださるような店では半ば常識ぐらいにまかり通ってる行為ながら、


実は結構な数の飲食店、もちろんBarなんかでもあったり無かったり。


これがまた見渡せばトータル的にそこそこ高級路線の店ほど割合が多かったりするのは漫画みたいなお話で悲しいかぎり。


 


嘘がなければ何を選択するかは自由だし、そもそも正解の無いお題ゆえお好きにどうぞなのだけれども、


日本人の好み、酒との相性を考えれば、


やっぱり軟水であることが無難の王道。


あえての硬水だったり、あからさまバリューのあるブランドや、


よくある手で言えば主人が惚れた湧水を汲んで来たとか酒の仕込み水と同じ水源の水などなど、


違いをアピールしたプレゼン優先の手法は多々なれど、


地に足がついてないようじゃ自らの首を締めることにもなりかねないのでご注意を。


そんな心配いらないぐらいやってるだけで効果抜群、賛辞を得られる可能性高しな現実だけど、


そういう商売、先生は嫌いだな。


もちろんあくまで目的のための手段に選択した結果がこの水だ、でカタチになってんならそりゃスゴイけどさ。


 


昔から面倒くさがりが逃げに使いたがる原点信仰に、この水ってのもご多分に漏れず組み込まれているわけで、


「水が違う」「水にこだわる」って言葉だけで心を動かす「水神話」は相変わらず強いですわな。


「けっきょく水なんですよ」「本当に良い酒は水みたいなんです」言うんなら水売ってろよ、って、


あれ?


何の話しだっけか?


シンプルに行きますとか言いつつ一向にイージーじゃないし長い気がするから、


指摘される前にやめておこう。


終わらないけど。


続くけど。

「サルでも解るアルコール発酵」

  • 2013.02.18 Monday
  • 02:31


素晴らしき宇宙船地球号にはたくさんの仲間達がいっぱい。


その中にはそれはもう小さくて見えないレベルの生物も居て、


あんまり微小なんで微生物なんて呼んだりするけど、


どんなに小さくたって生物としての営みなんてものは他の大きなお友達とそう大差ない。


何かを食べ、代謝をし、生きて増えて死んでゆく。


どっこい生きてるシャツの中。


ミンナ オナジ


が、人なんてものは手前勝手な存在のため、己の利益を基準に区別も差別もしちゃうわけ。


ニンゲン イツモ ジブンノコトバカリ


生きるためには人間にとって損になる変化を起こさずにいられない、


そんな触るものみな傷つけちゃう微生物は「バイ菌」なんて呼び、


コイツらの引き起こす現象を「腐敗」と呼んで忌み嫌う。


一方で人に都合の良い生活態度と、それが引き起こす有益な現象は「発酵」と称してもてはやし、


発酵を授けてくれる母だ、なんてことで「酵母」と呼びチヤホヤ。


出た!今回の主役「酵母たん」。


画像にある単位はマイクロメートルなので約0.005ミリメートルとか小さいにもほどがある小ささ。


酵母にも種類があるけどタイトルに従って「アルコール発酵」に関係する酵母限定の話だけど、


小さすぎて見えないだけで、実はすごく身近に存在してる。


そりゃもうそこいら中に居てるし、色んなところで利用されてる彼ら。


なんならスーパーでも売ってるし。


パンを作るのに使う「ドライ・イースト」なんてのもそう。


酵母は英語でイーストね。


だけれども、この子は何も人様に愛されたくて頑張ってるわけじゃぁない。


「バイ菌」と一緒、ただ生きるため食べて動いてをしてるだけ。


しかし、その際に生み出される副産物、


つったってっ、すでにお題からしてアルコールはネタバレしてるよとかは言いっこなしだ。


がっつき過ぎるとモテないぜ?


生み出して「くれる」なんてのは人が勝手にそう解釈しているだけで、


当の酵母からしてみればあくまでもついで。


それに酵母も生物である以上無から有を生み出すワケじゃないんで、


そのへんもう少し詳しく説明するからいいかい?いいね?つまりはこういうこと。


酵母だって生きるためには食わなきゃならん腹も減る。


だから食料を与えてやる。


食べれば当然、人のそれと同じように吸収・代謝、そして排出をするわけだけれども、


酵母が何を排出するかってーと、これがアルコールと二酸化炭素(炭酸ガス)。


つまり、まぁその、言い方はアレだけども、


人間のソレがアンモニアとメタンガスになるように、


酵母のオシッコがアルコールでオナラが炭酸ガスみたいなもの。


そういう表現はちょっと・・・、って方のためにそれらしく言い換えれば、


酵母はその代謝により摂取した栄養分をアルコールと二酸化炭素に分解する、とかになるけど、


綺麗事ばっかっじゃないでしょうがっ!?生きるってことはっ!もっと!こうっ!なぁっ!?


で、この一連のメカニズムを「アルコール発酵」と称して人間がありがたがってる、


とまぁそういうこと。


ガスは逃がして(活かす場合もあるけど)アルコールを残した液体、これが酒。


アルコールはそこそこにガスの発生を利用して生地を膨らませ、さらに加熱してアルコールは飛ばせばこれがパン。


その他モロモロ、アルコール&ガスだけじゃなくて、なかなか数値化しづらい風味だなんだも生み出されるのだけれども、


いよいよややこしくなってくるのでスルーしつつ、


ところでこの酵母はすっごい偏食家。


「糖分」しか食べない。


だもんでブドウなんかの皮にはご馳走目当ての天然酵母がくっついてたり。


よく分かってらっしゃる。


ん?ダーウィン式に言えばそういう子達が自然淘汰を免れただけか?


まぁいいけど、しかしながらいささかオツムの方は足りないようで、


「ヒャッハー!メシだぁーっ!」と好物を前にすると暴走しがち。


放っておけばどこまでも食い散らかす。


けど食い尽くせない。


なぜ?


自らが排出するアルコールに溺れ死んでしまう残念な子だから。


度数で言うとだいたい15度以上〜20度未満で。


はい、天然ワインの出来上がり。


そりゃ神の恵みとか言いますわな。


で、糖分しかお気に召さない酵母だけど、逆を言えば糖分ならなんでもござれじゃね?


あれもこれも糖にして食わせりゃ発酵するんじゃね?と。


麦のデンプンを糖に変えて酵母と一緒にプールへぶち込めば、これがビール。


米のデンプンを以下同文で日本酒。


なんだけど、その「変えて」の作業。


デンプン等の多糖類を分解し少糖類・単糖類、


簡単に言えば糖類じゃないものを酵母の食べられる糖類に変えてやることを「糖化」と言うのだ。


まんまじゃん、とか侮るなかれ。


特に「麦」の糖化なんて面白いよ?


砂糖を使わないパン作りに使われるモルトパウダーやモルトエキス。


酒好きなら聞き慣れた「モルト」は訳せば「麦芽」。


発芽した麦、芽がちょこっとだけ出た状態のことね。


酒って原料に「麦」もあるけどさ、じゃなくて「麦芽」ってのが多いじゃない?


麦じゃダメで麦芽な理由には非常に合理的な事情と歴史的と言うか伝統的と言うか、


そんなアレコレも「糖化」をキーワードに知ることができるから興味があったら調べてみよう。


面倒なら聞いてよ、なぁたまには聞いてくれよ?ブログイジってくれよ?寂しいよっ!怖いよっ!アクセス数だけ伸び伸びなんで良かれと思って書いちゃあいるけど誰も何も触れないとかここまで放置プレイだと独りよがりの駄文書いて悦に入ってるかまってちゃんを皆で覗き見て笑ってんじゃないかとか被害妄想が止まんねーよ不憫だよっ!スベってんの?!オレってばスベリ倒してんのっ!?寒い?あれっ?寒いよっ!?止まらない!震えが止まらない?!このままじゃっ!このままじゃ私達っ?!見てっ!あそこっ!山小屋だっ!ふぅ、なんとか助かったな。ここで朝まで助けが来るのを待とう。(えっ!?てことは朝まで二人っきりっ?!)さぁ、濡れた服を脱ぐんだ。え!?アタシ平気だから・・・クシュン!バカっ!そんなこと言ってる場合かっ!ほら!あっち向いてるから。う、うん。キャァ!どうしたっ!あ、ご、ごめん・・・アタシ霊感が強くて、ただの地縛霊みたい・・・えっ?!(ギュッ!)オレ・・・ずっと・・・お前のこと・・・もうダメなんだ・・・想いの雪崩が止まらないんだ・・・。ア、アタシ・・・も・・・・・でもダメ、ダメだよっ!遭難しちゃうよっ!アタシ、恋に遭難しちゃうわよおーう!・・・なにか・・・聞こえる・・・ぉーぃおーいドコだーっ!?大丈夫かーっ!?大丈夫ですかー?私は大丈夫なんですか?


失礼。


して、原材料を糖化させて酵母により発酵させた酒を複発酵酒。


ワインみたいに最初から原材料(この場合ブドウね)に糖を含むから糖化を必要としないなら単発酵酒。


正確に言えば複発酵酒はこれまた単行複発酵酒と並行複発酵酒なんて違いもあるのだけれど、


難しくなるから詳しいとこ知りたい人は自習ってことで。


だんだんなげやり。


で、なんにしてもですわ、


こうやって酵母の生態と言うか特性と言うか、


発見・利用・コントロールすることによって人類の酒造りは始まったんだねスゴイよね。


で、そのスキルもどんどん向上してゆき、今では色んな酒の造り方があるけれど、


あくまでベースがここなのは今も昔も変わらぬお話し。


糖分(糖化を含む)を酵母の活動(発酵)によりアルコールに変化させる製法。


この「アルコール発酵」が酒造の原点であって、


そうやって出来た酒をまるっとまとめて「醸造酒」って言うんだ。


「醸」は「発酵する」って意味で、発酵させて造った酒ってことでそのまんまなんだけど。


正確に言えば酒ってのは人が造ってるんじゃなくて酵母が創ってくれているものであって、


我々はその恩恵に与っているだけなのかもしれないのだ。


酵母がいてくれて、発酵をしてくれないとボク達は美味しいお酒を飲めない、


そう考えれば藤岡弘、さんほどじゃなくても感謝しなくちゃだね。


「カーボニック・マセレーションとかあんじゃん?どうなのよ?」とか言うほどモノ知ってるヤツはそもそもこんな記事読んでんじゃねーよ寝ろ、寝ちまえ。


じゃあ次は「醸造酒」から造る「蒸留酒」で会おうね。

「イヌでも頷く蒸留酒」

  • 2013.02.22 Friday
  • 01:35

 
お酒ってなにさ?


それは酵母の発酵によって得られたアルコールを含む液体のこと。


その第一段階として造られるのが「醸造酒」だけど、


これが前回のお話し。


しかし、おそらくはご存知の通り、酒は醸造酒に限らず色んな種類がありまして、


今回はそのバリエーションのうちの一つをご紹介。


いきなり脱線気味の展開に戸惑わずついて来てね。


しっかりつかまってなっ!ハードラックとダンスしても知らないぜ?



「どうにかして石ころを金に変えてやろう」とスタートした「錬金術」なるチャレンジ。


夢は大きく膨らみ「不老不死」だの「賢者の石」だの「ホムンクルス」だの「エリクサー」だのと、


ファンタジー系でよく見聞きする眉唾カルトアイテムの錬成を目指して、


そこそこデキる大人達が真面目にこれに取り組んでいたのはそう遠くない昔のこと。


アニメじゃない?アニメじゃない!ホントのこーとさー


中世と呼ばれる時代あたり、そりゃもう世界中で。


これが当時としては最先端の学問であり科学であり、


そりゃ、不老不死だなんだは実現できなかったけど、


その試行錯誤の過程で生まれた化学反応の公式や様々な実験器具は現代でも立派に役立ってたりするので、


産声を上げたばかりの理系の祖として解釈すれば、その礎を築いてくれた先人には感謝なのだけれども、


当ブログは一応Barのそれなので、そこ掘り下げてもしょうがないですし。


行ってみよう、レッツ「蒸留酒」。



錬成の方法ってのは様々。


薬品に浸したり、錬成陣書いて呪文を唱えたり、真理の扉を開けてみたら通行料取られて大冒険が始まってみたりエトセトラエトセトラ・・・。


で、最もオーソドックスなスタイルとして「加熱」ってのがありました。


紙を燃やすと灰になる、ってのも立派な変化。


何かを得るためには何かを失わなくてはならない。


「等価交換だねっ!にいさんっ!」


いや、ちょっと違うけど。


熱を加えることで元のモノと違うモノになる。


よし!色々試してみよう!って。


あらゆるモノが実験材料にされる中、


特に液体を錬成するために鍋だか釜だか、まさかアレに出てくるような「錬金釜」じゃないだろうけど、とにかく色々ぶち込まれましたとさ。


そのうち、どうやら液体ってのは液体って一素材のみで構成されてるわけじゃないんじゃね?と。


いくつかの異なる要素が存在し、それらが混じり合って出来てる場合があるんじゃね?、って。


なおかつそれらは蒸発する温度も異なる場合があるようだ、と大発見。


例えばワイン。


水分がほとんどを占めるけど一割強はアルコール(エタノール)で出来てる。


で、水は100度、てかグラグラ沸かせるだけ沸かしときゃ蒸気になるけど、


アルコールはもっと低い温度(沸点78.3℃)で気化するみたい、と。


「それじゃワインをそこそこの火にかけて我先にと蒸気になったその湯気を集め、もう一度液体に戻してやったらチョー錬成じゃね?」


最初は無駄にゴチャゴチャしてたこんな器具も、


必要なシステムだけを残して簡略化・洗練させればこんな感じに。




で、やってることは何かってーとこういうこと。




中学校とかでやらなかった?ほら、アレ。


後世にまとめられ定義付けられたこの技法は「蒸留」と呼ばれるわけで、


混合物を一度蒸発させ、後で再び凝縮させることで、沸点の異なる成分を分離・濃縮する操作のこと。


「蒸」発した気体を逃がさず「留」めて再び液体にするから「蒸留」ね。



んで、酒。


とにかく酒はスゲー。


酒を材料にチョイスしとけば間違いない、と。


それまでは基本、酵母による発酵により造った「醸造酒」しかないわけだから、


必然、度数はどんだけ頑張っても高くて10%台。


酵母はアルコールを生成してくれるけど自らの生み出すアルコール濃度が高まると死んじゃうから。


その上限がせいぜい20度以下ってのは前に書いたから忘れてた人はそっち見て。


これが蒸留をすることで高アルコールの酒に生まれ変わるのだけれども、そうとは知らずに飲んでみたらば驚きの初★体★験。


「なにコレ!めっちゃ心臓バクバクしちゃう!ドキドキするー!」


「うわぁー!我々は酒の中から何か得体の知れない未知の液体を引き出してもーたー!錬成してもーたー!」って。


興奮しすぎたのと、元はオカルト要素の強い実験であったからなのか、


やたら御大層に奇跡だ神だと騒がれたのがまんま今でも受け継がれてて、


こうして得られた高アルコールの強い酒そのものや、その仲間達に使われてる名前は現代でもまんまだったりするもんで、


「スピリッツ」は魂の意だし、「ウォッカ」とか「アクアビテ」とか「ウイスキー」の語源になった「ウシュクベーハ」とか、


このあたりはお国が違うから変化したけど、どれも意味は「生命の水」。


なんやかや、冷静になって時間が経って、「錬成」は「蒸留」に。


「命の水」は「蒸留酒」ってことで落ち着いたのだけど、


まとめますればこういうこと。


「醸造酒」を「蒸留」することによって造られた酒=「蒸留酒」。


「蒸留酒」=「醸造酒」に含まれる「水分」と「アルコール」の沸点の違いを利用して造られた酒。


まんまだね。


蒸留後、「熟成」なる工程を経ずとも完成ってことでOKな蒸留酒の内、「四大スピリッツ」と呼ばれる、


「ジン」「ウォッカ」「ラム」「テキーラ」は「ホワイトリカー」なんて呼ばれ方もするけど、


茶色なのは樽で寝かして木の色が着いたからなのよ、つまりこちらは「熟成」が不可欠な「ウイスキー」と「ブランデー」は「ブラウンリカー」と俗に呼ばれてたりして、


このあたりが代表的存在。


乱暴に言ってしまえば、


「ワイン」って「醸造酒」を「蒸留」して出来る「蒸留酒」が「ブランデー」。


「ビール」なら「ウイスキー」。


それでですねー、あと「ジン」はぁーって、


これ以上のところはいかに乱暴にしても面倒な説明を必要とするし、例外だなんだも増えてくるので、


何て言うか、「そりゃそうなんだけどこの場合はこうで」って、


やっぱりしっかり個々に説明したほうが良いと思うので、


気が向いたらそのうちね?ってことにしといて、今日のところは「蒸留」って製造方法と、


それによって造られた酒が「蒸留酒」なんだよ、ってコトだけ押さえてて?


 


ちなみに、


英語じゃ醸造酒は 「fermented drink」、蒸留酒 は「distilled drink」 となるのだけど、あまり一般的じゃぁない。


「wine」が醸造酒、「liquor」か「spirit」が蒸留酒だけど、


「liquor」は「酒」全般も含めたり、「spirit」は「魂」って意味がイコールだしで、


「あ?こまけーこたぁーいーんだよ?」がグローバルスタンダード。


何より固有名詞優先がセオリーで、


「ビールはビール」「ジンはジン」「ウイスキーはウイスキー」でいいじゃん、つって。


感覚的には「スミスはスミスだろ?」って感じ?


日本人的には「スミスさんはどこの人?」ってのがまず気になるもんですが。


カウンターで「それ何の酒?」「コレ蒸留酒?」「アレ醸造酒?」なんて質問がこんなに多いのは日本のBarぐらいのもんだそうで。


いいことだと思いますが。


好奇心旺盛で理解しようと務める姿勢がお客様も強いおかげで、


日本のバーテンダーは世界一几帳面で勉強熱心だって言われるワケですから。


いや、オマエらがいい加減過ぎるだけだろう?としばしば思うけど。


アレコレ知らなくても飲むには困らないけどさ、


知ることも楽しみのうちに数えられたらなおさら面白いんじゃないの?とか思う。


こんな記事書いといてなんですが、お客様は気張って憶えようとかはしなくていいんですよ?


そこが目的じゃないですし。


本題はBarであり、本番はカウンターの上ですさかい、


人のすることなんであれもこれも唯一無二のドラマなのは前提の話しで、


煽るだけならドラッグ、


知的遊戯を添えて嗜むなら趣向品。


酒ってのはそういうもん、ってのが持論でござんして、


Barが提供するはどちらであるべきか?が大事と思うなら勉強も苦じゃなかろう?バーテンダーさん?



・・・。

って、誰に何を書いてるんだろう?

主旨もブレブレで、いい加減思いつきをそのまま綴るのはよろしくないなとは思っているのだけれど。


所作

  • 2013.04.12 Friday
  • 02:19


カウンター業務ってのは「見られる仕事」でありまして、


必然、身のこなしとか動作とか、いわゆる「所作」なんてものが重要になったりするわけです。


なるべく優しく丁寧に、


綺麗で流れるように、


そんな印象を持っていたたければ、それが理想でしょうが、


かく言う私とて明確な答えは知らないし、


果たして上手く出来ているのかも甚だ疑問じゃありますが、


いくつか押さえておくべきマニュアルはありますので、


ちらりさわりだけ一つ二つ。



「片手仕事」


飲食では裏方でもよく使う言葉。


いかなる作業においても片手でするな、と。


遊んでる手があるなら嘘でも添えてろ、ってのは、


実際の作業においても危機回避の保険、抑止力として効果を発揮するので理には適ってます。


なにより見られてることを考えれば、


片手でチャチャっと、では、


いかにもぞんざいな印象を与えかねません。


カウンターにおける具体的な作業で言えば、


何かを置く、例えばグラス、これを出したり引いたりだとか、


右手一本で出来る作業であったとしても、


何をする際も「左腕はダラリ」ってのは避けましょうね、と。


遊んでる左手はカウンターの端に添えるなり、


最悪やり場がないなら胸のやや下あたり、


骨折して三角巾で吊るされてる人よろしく「カタチ」を作っておきましょう。


ポーズです。


ポーズですけど「丁寧にしたいのですよ」って気持ちを具現化し伝えることで雰囲気を提供する、


ってのもこれまたサービス。



「残心」


私が個人的にそういう類のことをやっていたから、ってのが大きいのでしょうが、


所作ウンヌンには非常に大事な要素じゃないかな?と。


全てを語ると長い話になるので要点と実際の動きに絞れば、


「余韻と着地が大事ってこと」。


もっと具体的に、何をすりゃいいか?


私はあらゆる動作を二段階で行ってます。


例えばボトルをカウンターに置く。


まず重要なのは事故がないこと。


なのでボトルのなるべく下を持ち、ラベルは正面に向けて、は当然として、


しっかり握って静かに、そして確実に、動きは直線的を意識しつつ、ってまぁ普通に置きますわな。


これが一の動作。


で、五指のうち人差し指と中指と親指はボトルに添えたまま、


小指と薬指を軽く握り込み、置いたボトルの微調整をしつつ、今度は弧を描くように、


は大げさにしても、ややゆっくり曲線的動作を意識しつつ手を下げる。


フェードアウトする、と言うかヌクと言うか。


「置く」が「技」なら「置いた手を下げる」のを「ただ下げる」ではなく「残心」とするわけです。


実際、1アクションで終了する動作は下手ともすれば乱暴ととらえられてしまう場合もありますが、


ここにもう1アクションを添えることで、


その動きが文字通りの1クッションとなり、随分と印象は変わるものです。


とまぁ、アレコレ書きましたが最も肝要なのは意識すること。


かと言って一連のそれが不自然では、もちろんお話にならない。


常に意識した動作を繰り返し稽古することで、


それが無意識に出来るようになった時、


初めて動作が所作になるんじゃなかろうかな?って。


さらに言えば、相手に意識させてるうち、見切られてるうちもまだまだなんじゃなかろうか?とかも考えてるので、


終わりなんかござんせんよ、まったく。


もうね、まずは自分なりにマニュアルを作って反復練習あるのみです。


私がそうして実践しているお約束ごとは結構な数になりますが、


さすがに書き連ねるのは面倒なので興味がある人は聞いてもらえれば、


いくらでもご説明いたします。


言われてみればそうだったのか?!の目からウロコ体験がけっこうできるかも。


ま、裏を返せばその程度のことですけども。


あとはね、この類の話ってのは、


それでなくとも「これが正式!」って言いたがりが多いのに加えて、


まぁ精神論と結びつけやすいもんで、


あることないこと「知ってるか?THIS IS 本物!」を語りたがる人が多々なもんだから、


厄介なのよね、ホント。


正解は無いけど解答は色々で、私的には「さりげなく」が至高としても、ケレン味の強い歌舞伎の見得じゃあるまいしってのが良いって人もいたりなもんですさかい。


人の言うことは参考程度にしといて、使えるネタ、好みのスタイルだけ身につける、


そのぐらいのノリで良いと思います。

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