岡山「特製・津山ホルモンカレー」

  • 2015.12.21 Monday
  • 02:00

かつて二度、私は死にかけながらの長距離移動を経験したことがあります。

一度目は山口県防府市から満身創痍の飢餓状態にありながら徒歩にて広島まで帰ってくるという一人バターン死の行進。

そして二度目が急病により緊急入院を宣告されるもこれを振り切り強引に電車を乗り継いで広島まで帰ってきたという一人オリエント急行殺人事件の発端となった場所こそが岡山県津山市でして、

そんな思い出の地から届いたお土産が本日のこちら。

岡山「特製・津山ホルモンカレー」


B級グルメでもお馴染み、津山と言えば「ホルモンうどん」。

そうでした、そういえばあの時もぶっ倒れる前、現地入りしたその日の朝のうちには、

「今日の夜は食べるぜホルモンうどん!」なんて思っていましたっけ。

裏に表に「ホルモンうどん」の文字と「B-1グランプリ」のロゴが踊る楽し気なパッケージには、

売り上げの一部が「津山ホルモンうどん研究会」の活動資金に充てられるとまでありますが、

はて?

冷静に考えてみればこれはカレー。

うどん要素ゼロならば一見関連商品のようでも内容的には実のところ無関係なのでは?

と断定するのは早計というもの。

昔から津山自体が良牛の産出地として有名ならばホルモンそれそのものが特産品、

と思ったらご丁寧に「岡山県産ホルモン30%使用」と表記してありました。

正直は大切なことですが、三割使用に津山の文字まで消えていてはいよいよ特製の意味よ?

あらためましてこれはナニかと言えばレトルトカレーの変化球としては一番無難でありがちな、

つまりはただの「モツカレー」。

凡庸ゆえに不味かろうはずもないけれど残念ながら個性に乏しく「ご当地モノ」と呼ぶにはいささか物足りない印象。

「オマエの求めるところな?」と言われてしまえばなるほど確かにごめんなさい。

嘘があるわけでなし、美味しくいただけるのだからこれはこういうもので良いのかも。

いつか二人で行きたいね 雪が積もる頃に

倒れた街のあのうどんを あなたにも見せたい

いや、けっきょく食べるはおろか見るさえ叶っていないので私には未だ近くて遠い存在です、

「ホルモンうどん」。

ちがう。

カレーとノスタルジアをありがとうございました。

あんなにつらかった思い出も今ではどうでもよくなっているのだから人間ていいかげん。

オレがいいかげん?

それぐらいでいいのさ、と知ったのが津山。

宮崎「バナナマンゴーCURRY」

  • 2016.01.02 Saturday
  • 20:35

皆様がそれぞれの正月ライフをエンジョイされているのであろう今時分に、

私ときたら年末からのマイブーム、

女の子がUPした、まったり系のゲーム実況動画をひたすら眺めては彼女の部屋でデートをしている気分を妄想して喜ぶという業の深い遊戯に没頭しております。

新春早々どっぷり暗黒面ですね。

・・タス・・・ケ・・・テ・・・

あけおめのことよろ、サヰキです。

おせちもいいけどカレーもね!

食べてないけどね!おせち!

てなわけでコチラ。

宮崎「バナナマンゴーCURRY」


出た、フルーツ系。

Call Me「バナマン」な雰囲気はガン無視しといて、

ご当地カレーの鬼門といえば「魚介系」と並んでこの「フルーツ系」。

元来カレーにフルーツなんて相性は良いはずが、ご当地の宿命ではみ出し気味の使用を余儀なくされては自滅のパターンがほぼほぼ。

良くてフラット、得てしてハズレ、だがしかしゆえにオモシロイ。

味の観点からするとハイリスク・ノーリターンだがネタとしては最高のチョイス。

流石はそのあたり分かってらっしゃるであろう御人の持ち込みとあらばもちろん後者の思惑なのでしょう。

いや、貴女の場合は単に愉快なドSプレイって気がしないでもないが・・・。

実食。

なにしろバナナがスゴイ。

授業参観で張り切るちょっと頭の弱い子並にグイグイ前へ出てきます。

しかもこれがフレッシュのバナナではなく、箱書きにもあるようにバナナジャムなもんだから自己主張の強いエッジの効いたバナナスメルがバナナアタックしてきてあたしゃすっかりバナナ色。

それをマンゴーピューレがナイスアシストしては、もはや臭いと言って過言ではないムセ返らんばかりの南国フルーツフレーバー。

トロピカルの大洪水。

なのだが、

いや、

しかし、

これは、

美味い。

強すぎるとも思えたフルーツのテイストをビーフベースの厚みのあるルーがしっかりと包み込み、

確立された各々の個性を尊重しながらも他者の邪魔をすることなく調和して醸し出す一体感は、

オリジナリティーとクオリティーの両立を高い次元で実現するに成功している。

ほどよくスパイシーで理想的な中辛具合がまた白米との相性も抜群で、

なんだこれ?

とても美味しい。

惜しむらくはその具材。

もう一つ欲張って押し込んでみたのでしょうが、ミンチ状の宮崎県産鶏が唯一の具では、

いかんせん牛とフルーツの中で霞み過ぎ。

淡泊な鶏の存在がかき消されるばかりか食感を悪くする邪魔者になってしまっています。

コスト的な問題もあるのでしょうが、ここは一つ宮崎牛にすれば相当いいとこ(どこ?)が狙えるカレーになれるかと。

生意気を言いましたがいずれにせよこのままでも充分に完成度は高し。

ご当地カレーの奥深さ、あらためて知らしめてくれた逸品に思わず柏手一つ。

小豆島「オリーブカレー」&京都「黄桜・地ビールカレー・京都麦酒」

  • 2016.02.18 Thursday
  • 23:51

はいどーもー。

GOD'S CHILDなんですけれどもねっ。

この腐敗した世界に堕とされても頑張っていかなあかんなぁー言うてるわけですけども。

ようやく風邪が治りまして。

長引きました。

歳なんですかね?

そうなんでしょうね。

一度乱れたバイオリズムを再起動するのにまぁ時間がかかります。

その間、正直ブログどころじゃねーよとのたうち回りながらもここのところをどうやって過ごしていたかって、

「四月は君の嘘」を読破しては涙し、

「恋は雨上がりのように」の新刊にトキメキながら、

「水曜日のカンパネラ」と「電気グルーヴ」のMVを病的なまでにしつこく交互に観ているかのようなフワフワした毎日を、

「水曜日のカンパネラ」と「電気グルーヴ」のMVを猟奇的なまでに激しく交互に観続けながら過ごしていたおかげで、

この二週間を振り返っても記憶の在庫がせいぜい五日分ぐらいしかありません。

はたと気付けば「ウォーキングデッド・シーズン6」の後半も始まってたりでカーーーーールっ!!

さすが後半一発目、盛り沢山にブッこんできやがりましたが、

Huluだのレンタルランキングでは軒並み上位の大人気作品だってのに私の力及ばず身近にこの想いを共有できる人もいなカァァーーーーールっ!!

クァアアアアアーーーーーールゥ・・・・

病み上がりにあんな展開を持ってこられてはいささか情緒が不安定ですがいつものカレー。

頂きましたのでご紹介。

ありがとう、

それから、

ありがとう。

そう、風邪なんざカレー食って葛根湯のんどけば治るのおぉぉあああぁカァァァァーーーーールっ!!


小豆島「オリーブカレー」



パッケージにもあるおいしさの秘密、

謎の「オリーブ茶葉」と「小豆島醤油」がちっとも秘密になっていない自己主張を繰り広げまくりで驚くほどオリーブ感がありません。

お茶の苦みと醤油の風味。

強いて言うなら和風?

今一度パッケージを見直せば「オリーブの果実入り」としつこく二回も書いてある一方で、

テイストに関しては全くオリーブには触れていないため、

「オリーブ入ってるだろ?だったらオリーブカレーだろ?」と少し強めに言われたら納得せざるを得ないわけですなこれが、嘘ではないし。

私はいいけど朝っぱらからオリーブオイルに頼り過ぎなハイカロリー料理を作る一見豪快なようで単に雑な手際が気になってしょうがない例のタレントさんあたりは「こんなのオリーブじゃない!」とか怒り出しそう得意の追いオリーブをダバダバかけそう。

そんな物足りなさが否めない。


京都「黄桜・地ビールカレー・京都麦酒」



奇しくも先の「オリーブカレー」同様、

どこだ?ビールは?

てか京都感の無さよ。

普通に美味しいレトルトカレーですがコレの中から地ビールと京都を発掘できる能力があれば針金一本で徳川埋蔵金を発見できそう。

よくよく説明書きを読めば正確には「麦酒」ではなく「麦汁」を使用とのこと。

ん?

「京都麦酒」は同社が扱う地ビールのブランドと共通した商品名だとして、

じゃあ「地ビールカレー」ってなんだよ?

ビール不使用で地ビールカレーとはこれいかに?

お味が良いだけに残念、と言いたいところですが、

試合に勝って勝負に負けているってやつ。

もはや不味くたって良いのですよ、個性なのです、ご当地カレーは。

味を犠牲にしたとしても譲れない特産を優先し、

アイデンティティーとオリジナリティーを確立せんともがき苦しみ抗う様を、

「お前・・・無茶・・・しやがって・・・」と共感しつつ共有しながら労い食し抱き締める。

それがご当地カレーイズムの真髄。

所詮、人とカレーは分かり合えないだろ?

他人と同様にね。

けど、分かり合おうとするその努力こそが尊いのならば互いに欠くことのできない唯一が誠実であること、

つまりは「まごころ」、なんじゃないのかな?

違うかい?

違うね、たぶん。

九州+α (前)

  • 2016.03.31 Thursday
  • 23:43

九州をぐるり旅されてきたお客様から頂いたのは一気に四つてもう、およそkgなら申し訳ないやらありがたいやらのカレーとカレーとカレーにカレー。

ここまでしていただいては一度ぐらいなら抱かれておいても良いのかな?というわけにもね、男じゃね。

いずれ何かしら精神的にお返ししたいような気がします。

こんばんは、生体パーツの構成と活動維持のためのエネルギー源を頂き物に大きく依存する男、サヰキです。

てなわけで長いから二回に分けての前半を早速。



大分「豊後 きのこカレー」



箱無しでダイレクトにパウチってのは珍しいかも。

「大相撲優勝力士への贈呈でおなじみ」とか言われても初耳なのですが、え?常識なの?

「気候風土に適した大分県産の味の良い乾椎茸を限定使用(説明文まま)」しているそうで、

咀嚼してみるにあらためてよく意味の解らない、無駄にエキサイト翻訳を経由したかのような若干不自由な日本語と、

あくまでも「干し」ではなく「乾」で統一された謎のこだわりはさて置き、

つまり「きのこ」と銘打ちながらも「椎茸」のみを使った「しいたけカレー」。

美味い、のだけれどもルーに出汁が効いているわけでなし、

普通に美味しいカレーの中にまんまゴロっと椎茸が入っているだけで、合間合間、福神漬けの代わりに椎茸の煮物をつまんでいる、といった感じ。

ありがちな全面椎茸推しの和風テイストくくりでないことを斬新と捉えるか、

あるいは統一感が無いとするかで評価は分かれるところ。

個性を尊重しながらもトータルバランスを重視する私といたしましては若干後者寄りの印象。

ところで大きく「大分の顔」ともあるのだけど?

「乾椎茸」が?

これは果たして大分県民の総意なのだろうか?

今度、大分からお客様が来られたら「あぁ、乾椎茸で有名な?」って使ってみるよ?「そうそう!」ってなる?大丈夫?



宮崎「宮崎産チョウザメカレー」



1983年から養殖研究に着手し2004年には天然魚に依存しない完全養殖に成功したとのことで、

宮崎県の新名物らしいです、チョウザメ。

ウロコが蝶に見えて全体のシルエットがサメっぽいからなんて、完全に見た目だけで張り付けられたレッテルを名前に強いられてるとか、想えば可哀想なヤツだなぁ。

本命はその卵たるキャビアでウッハウハ狙いなのでしょうが、

「身だって美味しいんだから!」と売り込みに意欲的なご様子。

で、カレーにもしてみたと。

振り返るに淡水魚系のカレーは初めて。

これは嫌な予感(褒め言葉)が止まりません、と前のめりだったけど、

美大生の卒業作品のような、やたらアートなパッケージに、わざわざ金の箔押しで書かれた「コラーゲン&カルノシン」の文字を見つけてしまっては嫌な予感(そのまんま)しかいたしません。

しかし今だに経口摂取のコラーゲンなんて釣り針、食い付く消費者もいないだろうし、自らの無知を晒すか、信頼を棒にして守銭奴宣言するような、いずれにしても自爆行為なんじゃないの?

そうでもないか?

ないんだろうな。

さてお味。

これがもう、なんと言うか、一ミリのブレもなくドストライクで中途半端。

魚介系にしては上手に臭みを消しているほうだけど完全でもなく感心するほどではない。

気にはなるけど文句を言うほどでもない微妙な甘さをまとめるべく投入されたはずのスパイスも脱力系では力及ばず。

具材はミートボール、いやさツミレが的確か?

団子状のチョウザメがゴロゴロと入っていて、これが固からず柔らかからずのちょうど腑に落ちない曖昧な食感。

そのどれもが「不味い」と断ずるには決定打に欠けながら、

「美味い」と称賛するには明らかに物足りないという絶妙な力加減で、終始モヤモヤいたします。

未知の素材を目の前に無難を狙い過ぎてアクセルの踏み込みを躊躇し過ぎた結果、

高速道路を時速73キロで走行しているような、そんな印象。

困惑しながら食べ進めているうち、気が付けば完食していたけど一体なにを食べていたのか、直前の記憶がもう薄い、という。

何をどうすればいいのかも上手く言えない。

強いて言うならチョウザメを使わなければいいのかな?

うわあ。


つづく

九州+α (後)

  • 2016.04.02 Saturday
  • 18:51

鹿児島「かのや 黒豚カレー」



美味。

鹿児島県鹿屋産の「六白黒豚」と「紅はるか」(さつまいも)を使用。

いささかネタとしてのインパクトには欠けるものの、

そんなことはどうでもいいと思わせるクオリティーの高さ。

ご当地カレーは緯度が下がるほどに甘味が強くなる傾向を感じていましたが、

南方系の美味しい「当たり」カレーの共通点こそが、まさにその甘味の上手な使い方。

これまた負けじと強めのスパイスをぶつけておいて、それでいてケンカさせるワケでなく互いを活かすバランス取りの妙。

本品はその最たる例で、ともすればカレーでの扱いが難しそうな「紅はるか」由来の甘味を最適化された香辛料で調和させ、甘辛の塩梅を高レベルの美味にまで昇華させています。

また、味を構成する成分が非常に多く、コクと深みも充分。

丁寧に作られた旨味はもはやレトルトの域を越え、そこらでランチに出されているちょっと奇をてらってみただけの自称こだわりカレーなど凌駕する完成度。

さらに具材の豚肉も質・量ともに文句なし、

と、中身だけでもここまで素晴らしいのに特筆すべきはコレ。



パッケージに使用されているのは箱ではなく包み紙で、

これを広げると「かのや黒豚」ブランドのカレーが食べられるお店の紹介から鹿屋市の詳細データと観光スポット案内に便利な地図まで記載されてと、

しゃかりき溢れるアピール意欲に溺れてしまえと言わんばかりのご当地情報が盛り沢山。

ありそうで無かったこのアイデアと姿勢、これだーっ!みんなメモれっ コピれーっ!MAKE MONEY!

いざ立ち返ってみればそう、

これと比べると多くのご当地カレーは特定の食材を消費し宣伝することのみに終始して、肝心のご当地貢献・郷土愛の感じられない、言わば便乗商品ばかりが目立ちます。

あらためてご当地カレーの、その意義と使命を思い出させてくれました。

とにかく誠意を感じる逸品。

ありがとう。




宇宙「スペースカレー 宇宙日本食レトルトカレー」



宇宙キター!(このカレーに仮面ライダーフォーゼ、ならびに福士蒼汰は付属しません)

お陰様をもちまして、すでにグローバルなラインナップをレビューするまでにはサクセスしていた当ブログのご当地カレー探求ですが、

ついに地球を飛び出して、その範囲は宇宙にまで広がるコズミックぶり。

で?なにが宇宙って?

本品はJAXAこと国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構とハウス食品が手を組み、宇宙飛行士が宇宙で食べる宇宙食として共同開発された宇宙専用カレーなのだ。

頭痛が痛い、みたいな解説になってしまったがアレだ、

ザクで言ったらF型だ。

ドムで言ったらリック・ドム。

まぁ、製造は大阪のそれを「はやぶさ」の打ち上げで知られる鹿児島は内之浦宇宙空間観測所にてご購入いただいたわけですけども、

「じゃあ国産じゃん?宇宙じゃなくね?」とか夢の無いこと言う子、先生キライだな。

ここまで何回「宇宙」て書いてると思ってんだ?

だったらそりゃもう宇宙土産でしょ?

内容的な特徴としては、無重力空間では味覚が鈍る(へぇー)ことを考慮して濃い目の味付けがなされているほか、

宇宙空間での生活をサポートする目的でウコン・カルシウムなどの成分を通常のカレーより多めに含むなど(ほぉー)それ専用に強化・カスタマイズが成されているのだ。

ザクで言ったらS型だ。

いや、R系かな?

それでお味はどうだった?って、幾分濃い味の無難なカレーだったけど、もはやそんなことはどうでもよいのだよ。

ロマンだロマン。

私がいただいたのはカレーじゃない、

ロマンなのだから。




そして今、取り込んだその全てが、

「きのこ」が、「チョウザメ」が、「黒豚」が、「宇宙」さえも、

私の血となり肉となる。

まるっとまとめてご馳走様でした。

ありがとうございます。

いや、割とまじめに今の私をそれなりの施設に持ち込んで成分分析を依頼すれば数パーセントぐらいは「カレー」って出てくるんじゃなかろうか?

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